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最新のITトレンドとビジネス戦略
ビジネス戦略編・DX
2021年10月版
ご案内
2
知識の定着は、ネットを眺め、資料を読むだけでは不十分です。実際に第三者
を相手に自分の言葉で説明してみるのが最も効果的です。
また、本プレゼンテーションは、ロイヤリティ・フリーです。ご自身の資料と
して、加工編集して頂いても構いません。
知識の確かな定着と仕事の生産性向上のために、ご活用下さい。
ネットコマース株式会社
斎藤昌義
http://libra.netcommerce.co.jp/
最新のアップデートは、「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」にて随時更新しております。
AIやロボットに置き換えられないもの?
AI/ロボットに命じて山に登らせる 自分の脚で苦労して山に登る
人間/自分にしか得られない体験と喜び
身体性 のあるなしが、人間と機械の知性を区分する
テクノロジーが奪っていくのは、労働ではなく定年かもしれない
4
http://ranq-media.com/articles/590
テクノロジーの役割は人間をエンパワーメントすること
テクノロジーに置き換えらられることは、徹底してテクノロジーに任せ
人間にしかできないことに、人間の役割をシフトさせること
テクノロジーが人間をエンパワーする事例
丸1日掛けて水くみをしなくてはならない
井戸ができて水くみが不要になった
水くみの時間が学校の時間に置き換えられる
教育水準の向上
社会経済の発展
貧困からの解放
社会の平和と安定
近くに水がなく
生活ができない
デジタル化とは何か
アナログ Analog
連続量(区切りなく続く値を持つ量)
現実世界
私たちが生きている世界 身体を介して体験し、実感できる
IT Information Technology:情報技術
コンピューターやネットワークを実現し
それを活用するための技術
Physical World
デジタル Digital
離散量(とびとびの値しかない量 )
サイバー空間
コンピューターとネットワーク
で作られた世界 コンピューターやネットワークで扱える
Cyber Space
デジタル化
センサー・web・モバイル
などを介し
アナログをデジタルに
変換すること
ICT
Information
and Communication
Technology
情報通信
技術
デジタル化でできることと目指すこと
人間のやっていたことを、コンピュータでできるようにすること
 これまで1週間かかっていた申し込み手続きを5分で終わらせる
 顧客の行動(いま、どこで、何をしているのか)が分かる
 他のデジタル・サービスと一瞬にして連係できる
 膨大なデータの中にビジネスに役立つ規則や関係を見つけることができる
 業務の進捗、人の動き、ビジネスの状態が、リアルタイムに見える化される
デジタル化で できる こと
デジタル Digital
離散量(とびとびの値しかない量 )
サイバー空間
デジタル化で 目指す こと
顧客満足の向上
業績の改善
社員の幸福
アナログ Analog
連続量(区切りなく続く値を持つ量)
現実世界だけでは解決できない課題をデジタルを使って解決すること
現実世界
目的
自分は何をしたいのか?
手段
うまい、やすい、はやい
デジタル化がもたらすレイヤ構造化と抽象化
抽
象
的
具
体
的
カレー料理でしか使えない
アレンジができる
様々な料理に使える
OS
コンピューター
Windows
Linux
MacOSなど
プロセッサー
ストレージ
ネットワークなど
アプリケーション
業務専用のプログラム
ミドルウェア
データベース
認証基盤
通信制御など
コンテナやマイクロサービスなど
0101010101010
1010101001011
1110101010110
0011110011100
業務毎に異なる
複雑な作業手順
デジタル化とはレイヤ構造化と抽象化/デジタル化以前
アナログ 変化が早く先を見通すことができない
お客様との
関係
社員との
関係
個別の業務担当者や業務毎の縦割り組織
個別最適化された仕組みが固定化、柔軟性や即応性に欠ける
個別業務ごとの担当者
や縦割りの組織
 業務ごとのコミュニケーションに手間と時間
 確立された仕組みの変更が困難
 業務内容や手順の新しい組合せを試しにくく
変化への即応性に欠く
具
体
的
デジタル化とはレイヤ構造化と抽象化/デジタル化以降
デジタル
アナログ
デジタル化
デジタル化されたビジネス・モデルやビジネス ・プロセス
センサー・web・モバイルなどを介しアナログをデジタルに変換
個別業務アプリ
データベース
ERP
ソフトウェアにより
抽象化されたデータや機能要素を柔軟
に組み替えることや新規の要素を追加
して、新し業務プロセスや変更に即応
データ
ソフト
ウェア
抽
象
的
具
体
的
レイヤ構造化と抽象化により
柔軟性や即応性を獲得
変化が早く先を見通すことができない
お客様との
関係
社員との
関係
共通データ活用基盤
共通業務基盤
デジタル化とはレイヤ構造化と抽象化/社会構造の変化
デジタル
アナログ
デジタル化
デジタル化されたビジネス・モデルやビジネスプロセス
センサー・web・モバイルなどを介しアナログをデジタルに変換
個別業務アプリ
データベース データ
ソフト
ウェア
抽
象
的
具
体
的
変化が早く先を見通すことができない
お客様との
関係
社員との
関係
プラットフォーム
既存の業種や業界を越えた
競争や連携を生み出し
社会構造や競争原理
を変化させる
プラットフォーマーは
レイヤ構造化と抽象化を
業界や業種を越えて提供
共通データ活用基盤
共通業務基盤
デジタル化とはレイヤ構造化と抽象化
個別業務事の担当者
や縦割りの組織
業務担当者や業務毎に個別最適化
変化への即応性や柔軟性に欠ける
具
体
的
デジタル化
個別業務アプリ
データベース
ERP
共通データ活用基盤
共通業務基盤
レイヤ構造化と抽象化により
階層や要素の組み替えが柔軟・迅速 抽
象
的
具
体
的
業務X
アンバンドル/リバンドル/エンハンスメント
データ
管 理
I D
管 理
決 済
スケジュー
リング
データ
管 理
I D
管 理
データ
管 理
I D
管 理
スケジュー
リング
データ
管 理
I D
管 理
決 済
業務A 業務B 業務C 業務D
共通
機能
独自
機能
ア
ン
バ
ン
ド
ル
データ管理
決済
スケジューリング
業務A 業務B 業務C 業務D
ID管理
仮想化/ソフトウエア化によるリバンドル
入れ替えや改善によるエンハンスメント
ID管理
業務の改善や新規業務への対応が迅速・柔軟
業務の改善や新規業務への対応が容易にできない
データ管理プラットフォーム
ID管理プラットフォーム
決済管理プラットフォーム
スケジューリンク・プラットフォーム
〇〇〇プラットフォーム
アプリケーション開発ツール/サービス
クラウドサービス 業務X
アンバンドル/リバンドルとクラウド
データ管理
決済
スケジューリング
業務A 業務B 業務C 業務D
ID管理
仮想化/ソフトウエア化によるリバンドル
ID管理
デジタル化とデジタル技術の役割
複雑な業務プロセス
抽象化された要素へ分解
 コンテナ
 マイクロサービス
 サーバーレス など
レイヤ/要素の組み替えや新たな組合せが容易
 アジャイル開発
 DevOps
 クラウド など
デジタル化
レイヤ構造化
レイヤ/要素の組み替え
や新たな組合せを短期間
で実施して変化へ即応
 プラットフォーム
 疎結合/データハブ
 API連係など
単純化
抽
象
的
具
体
的
クラウド・サービス
DXとデジタルとアーキテクチャーの関係
抽
象
的
具
体
的
業務プロセス
標準化
レイヤ構造化
アルゴリズム化
ソフトウェア化
デ
ジ
タ
ル
ア
ナ
ロ
グ
業
務
プ
ロ
セ
ス
の
改
善
や
再
構
築
俊
敏
・
迅
速
に
実
施
で
き
る
の
で
変
化
へ
の
即
応
力
を
担
保
で
き
る
ア
ー
キ
テ
ク
チ
ャ
データ化
データ A データ B
価値創出
データから価値を
生みだす基本構造
を定義したもの
経営者の役割は
アーキテクチャを
改善し最適を維持
デジタル化の進化
アナログ
現実世界
現実世界の課題を
現実世界のアナロ
グな手段で解決
デジタル
サイバー空間
人間とITが一体となって課題を解決する
現実世界の課題をITを駆使して作られたサイバー空間で解決し、現実世界でそれを利用する
デジタル・ツイン
を使って課題解決
IT
人間がITの支援を使って課題を解決する
現実世界の課題を人間が解決するときに、ITを使って、
効率化や省力化を実現する
効率化
省力化
デジタル前提とはどういうことか
デジタル前提
の社会
人々の価値観や行動様式の変化
スマートフォンやWeb、IoTなどが、日常生活に浸透
デジタル前提
の企業
企業活動をデジタル前提の社会に適応させる
ビジネス・モデル、企業の文化や風土、働き方、業績評価基準など
文化・風土としてのデジタル
圧倒的なスピードの獲得による変化への即応力を確保
迅速かつ的確な判断、高速な試行錯誤による事業の開発と最適化など
デジタルを駆使しビジネス・プロセスを実装
既存事業の変革、新規事業の開発、リモートワーク、ペパーレスなど
手段としてのデジタル
VUCA/不確実性の増大と変化の多様化
DXとはVUCAの時代に対応するための変革
管理・統率で組織力を発揮 自律した組織で圧倒的なスピード
DXの目的
デジタル技術を駆使
ビジネス・モデルやビジネスプロセス
のレイヤ構造化と抽象化
企業の文化や風土の変革
データドリブンと自律した組織への
大幅な権限委譲
未来を予測し
目標を定め
計画通り行動する
変化を直ちに捉え
現時点での最適を選択し
改善を高速に回し続ける
アジャイル企業への変革
なぜ、自律的な組織が必要か
まっすぐに続くトンネル 一般の道路
全ての事象を予測できるので
事前に必要な対処方法をプログラムできる
全ての事象を完全には予測できないので
自律的に判断し即応できる能力が必要
未来を予測し
目標を定め
計画通り行動する
変化を直ちに捉え
現時点での最適を選択し
改善を高速に回し続ける
予測できな未来に対処するには
現場の自律が不可避
的確に未来を予測できるので
トップの指示や命令で対処できる
新しい組合せの
高速な試行錯誤
変化の予測と洞察
人間にしかできないコト
へ時間と意識をシフト
人
間
力
の
活
性
化
レイヤ構造化と抽象化
データ化
自動化/自律化
デ
ジ
タ
ル
化
DXのメカニズム
変化が早く 予測困難な社会
事実把握とフィードバックの高速化
機能やプロセスの要素分解
肉体的・知的力仕事からの解放
圧倒的な
ビジネス・スピードの獲得
イノベーションによる
不連続な変化への対応
ソフトウェアによる実装の拡大 人間力の一層の活用
迅速・柔軟な組合せの変更や
新たな要素の組み入れ、高速な改善
UX/体験や感性の価値拡大
人間中心のデザイン/設計へのシフト
事業の目的や経営のあり方の再定義 企業や組織の文化や風土の変革
変化に俊敏に対処できる企業/アジャイル企業へ変わる
デジタル化とDXの違い
ビジネス・プロセス
やビジネス・モデル
デジタライゼーション
デジタイゼーション
変革を伴うデジタル技術の活用
効率化のためのデジタル技術の活用
事業の目的や
経営のあり方
の再定義
企業や組織の
文化や風土の
変革
DX:変化に俊敏に対処できる企業/アジャイル企業へ変わること
デジタル化:改善や変革の手段/アジャイル企業へ変わるための手段
DXの定義
デジタル・トランスフォーメーション
2004年、スウェーデンのウメオ大学教授であるエリック・ストルターマンの提唱した概念
ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること
デジタル・ビジネス・トランスフォーメーション
2010年代、マイケル・ウェイドらによって提唱された概念
デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて組織を変化させ、業績を改善
すること
経済産業省の定義するデジタル・トランスフォーメーション
2018年、経済産業省が公表した定義
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、
顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するととも
に、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位
性を確立すること
 デジタル・テクノロジーの進展により産業構造や競争原理が変化し、これに対処できなけ
れば、事業継続や企業存続が難しくなる
 競争環境 、ビジネス・モデル、組織や体制を再定義し、企業の文化や体質を変革すること
DXの定義
デジタル・トランスフォーメーション
2004年、スウェーデンのウメオ大学教授であるエリック・ストルターマンの提唱した概念
ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること
デジタル・ビジネス・トランスフォーメーション
2010年代、マイケル・ウェイドらによって提唱された概念
デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて組織を変化させ、業績を改善
すること
経済産業省の定義するデジタル・トランスフォーメーション
2018年、経済産業省が公表した定義
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、
顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するととも
に、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位
性を確立すること
 デジタル・テクノロジーの進展により産業構造や競争原理が変化し、これに対処できなけ
れば、事業継続や企業存続が難しくなる
 競争環境 、ビジネス・モデル、組織や体制を再定義し、企業の文化や体質を変革すること
変化に俊敏に対応できる企業へと変わること
DXの目的
変化が早く、予測困難な社会
変化に俊敏に対応できる企業へと変わること
新規事業やビジネス・モデルの転換
業務改善やビジネス・プロセスの変更
デジタル前提の社会へ適応するために
高速にアップデートを繰り返すことが
できる文化や風土、仕組みを作ること
デジタル化によって生みだされる2つのビジネス領域
デジタル化できることは
全てデジル化される
デジタルの渦
Digital Vortex
デジタル化できないことの
価値が高まる
デジタル化
領域の拡大
体験/感性
価値の提供
ビジネス発展のサイクル/デジタル化領域の拡大
デジタルの渦
Digital Vortex
コスト・バリュー
 無料/超低価格
 購入者集約
 価格透明性
 リバース・オークション
 従量課金制(サブスクリプション)
エクスペリエンス・バリュー
 カストマー・エンパワーメント
 カストマイズ
 即時的な満足感
 摩擦軽減
 自動化
プラットフォーム・バリュー
 エコシステム
 クラウド・ソーシング
 コミュニティ
 デジタル・マーケットプレイス
 データ・オーケストレーター
デジタル化
領域の拡大
体験/感性
価値の提供
ビジネス発展のサイクル/体験・感性価値の提供
デジタルの渦
Digital Vortex
ビジネスの主役が
モノからサービスへシフト
デジタル化
領域の拡大
体験/感性
価値の提供
平安保険のデジタル活用
快速問診
オンライン(チャット)で医師と直接
問診できる機能。病院に行くべきか、
行くならばどの診療科に行けばいいの
かを尋ねることができる。
探医生
クチコミの評価を見ながら、医師を選
び受診を予約できる機能。
閃電購薬
処方薬のオンライン販売の機能。
健康商城
サプリや処方不要の漢方薬のオンライ
ン販売の機能。
健康頭條
健康に関する様々な情報を確認できる
機能。
行動データ、アクセ
ス履歴などの健康や
医療についてのタイ
ムリーな個人データ
データ
 いまの状況
 適切な保険商品
活動支援
状況に応じたタイムリーな応対・的確な保険商品の提案
感動・信頼・ファン
ハイタッチ(1対1:丁寧な顧客個別の対応)
デジタルタッチ(1対多:効率よく顧客の裾野を拡大)
圧倒的な利便性
的確なタイミング
顧客に関する情報
「平安好医生」からの学び
便利・お得・楽ちんで、顧
客とのタッチ・ポイントを
効率よく大量に増やす。
デジタルと人間の最適なバランスと組合せが、事業を拡大することに大きく貢献
ひとり一人の顧客に丁寧に接
して感動・信頼・ファンを作
る。
 顧客との接点を劇的に増やすことに成功:顧客の困っていること、関心ごとを的確に
捉え、まずはそれを解決することに注力した。
 ファンを増やすことに成功:年齢や性別、家族構成などの静的な属性データだけでは
なく、その時々の状況を動的な行動データを捉え、タイミングを逸することなく、い
まの最適を顧客に提供して、顧客の体験価値を高めた。
 成約率を高めることに成功:顧客の日常に関わる生活データを活用して、顧客ごとに
最適化された保険商品を選択し、論理的な裏付けに基づく説得力のある提案をした。
デジタル技術を前提にした新しい保険ビジネスの登場
香港・ブル(blue)
英国・Avivaと中国・大手IT企業テンセント(騰訊)が設立した企業で、Avivaの保険ノウハウとテンセン
トの持つ消費者についての膨大なデータを活用し、あらゆる契約手続きをウェブやモバイルアプリで実現
しています。
契約のために顧客が入力を求められるのは、生年月日などの最低限の基本項目と希望する保険プラン、告
知に関する情報など合計18項目のみで、入力は5分程度で完了、24時間いつでも手続きが可能など、顧客
の利便性を劇的に向上させています。
ドイツ・アリアンツ(Allianz)
スマートホーム向けのサービスで、保険とは異なる業種の企業と連係し、火事や漏水などの発生時に、同
社が警備会社や修理業者を保険加入者の家へ直接派遣するなど、アフターケア分野でのトータルサービス
を実現しています。
英国・シトラ(Cytora)
SNSやニュース、建築情報をはじめとする外部・内部データを使い、顧客企業の損害リスク・プロファイ
ルを保険会社へ提供しています。保険会社は、損害率の改善やコスト削減を実現するとともに、顧客主導
型リスク対応サービスの実現を支えています。
イタリア・ネオシュランス(Neosurance)
バーチャル保険代理店で、わずか10秒で手続き完結できるオーダーメイド型の保険を提供しています。例
えば車上荒らしの多い地域に出かけた顧客向けに、駐車する数時間だけの保険を提案するといったサービ
スを提供しています。
事例から戦略を読み解く
常識の変化
デジタル技術の発展
潜在的な課題やニーズ
が顕在化する
対応できない/遅い競合企業
の排除・撤退を促す
圧倒的なビジネス・スピードで
既存の顧客やポジションを守る
守りの戦略
新たなビジネス・モデル
が実現可能になる
早期のノウハウ蓄積と
顧客の囲い込み
新らしい競争ルールを持ち込み
新規顧客や競争優位を創出する
攻めの戦略
Withコロナ時代のITビジネス環境の変化
不確実性の増大
Before コロナ
不確実性の常態化
With コロナ
コロナ禍
ITへの期待・役割
IT利用形態・運用方法
働き方・リテラシー
起こりうる変化 求められる対応
 意志決定の迅速化のためのデータ活用ニーズの増大
 収益に直結するシステム開発の拡大
 働き方変革に対応するため環境整備投資の増加
 クラウド・ネイティブへの移行
 ゼロトラスト・ネットワークへの移行
 運用の自動化・省力化上の拡大
 雇用形態のメンバーシップ型からジョブ型への移行
 自律した個人・チームと会社との信頼関係を前提
 リモートワーク・ペーパーレスへの対応
成果をコミットし、どこに居ても高い目標を達成できる人材への期待
社員の個人事業主化・会社を跨ぐジョブローテーションの増加・ニューノーマルに対応できない企業からの人材流出など
 業務のデジタル化とERPの次世代化・ペーパーレス化
 内製化(アジャイル・DevOps・ローコード開発など)
 デジタル・ワークプレイスの整備と物理オフィスの削減
 オンプレも含めたクラウド・ネイティブ環境の整備
 ゼロトラスト・ネットワークを前提にした環境整備
 SaaS/FaaS/PaaSの適用拡大と構築運用負担の削減
 ミッション・ステートメントの明確化と企業との契約
 心理的安全性・情報の徹底したオープン化と共有
 在宅ワーク・リモートワークのための手当や投資
Withコロナ時代のITビジネス環境の変化(〜3年)
不確実性の増大
Before コロナ
不確実性の常態化
With コロナ
実行環境 付加価値を生みださないインフラから
アプリケーション・ロジックへ
IaaS
仮想化
PaaS
サーバーレス
コンテナ
ネットワーク 用途に応じたネットワークから
あらゆるネットワークが5Gへ
専用線
IP-VPN
4G/LTE
など
5G(キャリア)
ローカル5G
セキュリティ 後付けのセキュリティから
アーキテクチャーとしての
セキュリティへ
社外NW
社内NW
FW 社内NW
クラウド
境界防衛型
ゼロトラスト
階層構造
アーキテクチャ 安定性×高品質から
柔軟性×俊敏性へ
マイクロ
サービス
開発・運用 予測と計画に対応することから
現場にニーズに即応することへ
アジャイル+DevOps
時間・日・週/成果連動
ウオーターフォール+運用・保守
半年〜数年/工数積算
開発 運用
保守
顧客 業務の生産性やコスト削減への対応から
事業の差別化や競争力の強化へ
情報システム部門 事業部門・経営者
工数提供の対価 価値実現の対価
売上=人数×単金の最大化 利益=利益率×回転数の最大化
 人数を増やす
 コストをおさえる
 できるだけ作る
 技術力を高める
 単金を上げる
 できるだけ作らない
コロナ禍
DXを理解するための基礎知識
UI/UXとは何か
UI
人とデジタルをつなぐ窓口
User Interface
 直ぐに分かる
 使い易い
 迷わない など
UX
人とデジタルがつながることで得られる体験
User Experience
 とても便利
 もっと使いたい
 感動した など
UI UX
UI/UXとは何か
UI
人とデジタルをつなぐ窓口
User Interface
 直ぐに分かる
 使い易い
 迷わない など
UX
人とデジタルがつながることで得られる体験
User Experience
 とても便利
 もっと使いたい
 感動した など
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×良くないUI 〇良いUI
×良くないUI
ケチャップだとは直ぐ
に分からない。
×良くないUX
口を汚しやすく、少な
くなると使いにくい。
〇良いUI
ケチャップだと直ぐ分
かる。
×良くないUX
口を汚しやすく、少な
くなると使いにくい。
〇良いUI
ケチャップだと直ぐ分
かる。
〇良いUX
口を汚さず、最後まで
使い切ることができる。
クラウド・サービスなどで使われる料金制度
サブスクリプション/サブスク
従量課金
月額定額制の料金制度
*もともとは、雑誌や新聞などの定期購読を意味することば
使った量(使用量)に応じて支払う料金制度
*電気料金や水道料金などのような支払い方
プラットフォーマーと言われる企業の略称
GAFA
Google,Amazon,Facebook,Apple
FANGAM
Facebook,Amazon,Netflix, Google,Apple,Microsoft
GAFAM
Google,Amazon,Facebook,Apple,Microsoft
BAT
Baidu,Alibaba,Tencent
BATH
Baidu,Alibaba,Tencent,Huawei
米国系企業
中国系企業
FAANG
Facebook,Amazon,Apple, Netflix,Google
デジタル技術を駆使し、ビジネスでの圧倒的な支配力を持つ企業を、下記のように
まとめて呼ぶことがあります。
データとUXとサービス
40
データ
 とても便利
 もっと使いたい
 感動した など
UX
体験価値
 ファンを増やす
 信頼を高める
 リピートさせる
ビジネス機会の創出
高速に改善と
アップデートを繰り返し
体験価値を維持する
サービス
属性データ
体験データ
生活データ
デジタルとフィジカル
41
アナログ/Analog
連続量(区切りなく続く値を持つ量)
デジタル/Digital
離散量(とびとびの値しかない量 )
現実世界(フィジカル世界)
のものごとやできごと
コンピュータで扱えるカタチ
デジタル化
Digitize
デジタルとフィジカル
スピード
複 製
組合せ・変更
遅い
劣化する
困難
早い
劣化しない
容易
フィジカル
Physical
デジタル
Digital
IoT
IoT
状況を即座に
把握し即応できる
エコシステムが
容易に形成
規模の拡大が
容易で早い
デジタルによってもたらされる
ビジネス価値
イノベーション
を加速する!
デジタル化とは何か
アナログ/Analog
連続量(区切りなく続く値を持つ量)
デジタル/Digital
離散量(とびとびの値しかない量 )
人間のやっていたことをコンピュータでできるようにすること
 これまで1週間かかっていた申し込み手続きを5分で終わらせる
 顧客の行動(いま、どこで、何をしているのか)が分かる
 他のデジタル・サービスと一瞬にして連係できる
 膨大なデータの中にビジネスに役立つ規則や関係を見つけることができる
 業務の進捗、人の動き、ビジネスの状態が、リアルタイムに見える化される
デジタル化でできること
デジタル化で目指すこと
顧客満足が向上すること 業績か改善すること 社員が幸せになること
イノベーション
新しい財貨の生産 :プロダクト・イノベーション
新しい生産方法の導入 :プロセス・イノベーション
新しい販売先の開拓 :マーケティング・イノベーション
新しい仕入先の獲得 :サプライチェーン・イノベーション
新しい組織の実現 :組織のイノベーション
新しい体験の創出 :感性のイノベーション
イノベーション
Innovation
これまでにはなかった
新しい組合せを見つけ
新たな価値を産み出すこと
インベンション
Invention
これまでにはなかった
新しい「もの/こと」を創り
新たな価値を産み出すこと
「イノベーション」と「インベンション」の違い
イノベーション
Innovation
これまでにはなかった
新しい組合せを見つけ
新たな価値を産み出すこと
インベンション
Invention(発明)
これまでにはなかった
新しい「もの/こと」を創り
新たな価値を産み出すこと
高速な試行錯誤
高速なフィードバック
高速なアップデート
知識の蓄積
試行錯誤の繰り返し
ひらめき・洞察
イノベーションの本質
曖昧
不思議
疑問
思いや欲を持たない
禅/マインドフルネス
既存の枠組みで分析しない
デザイン思考
新しい枠組み・新しい組合せ
イノベーション
2つのデジタル化:デジタイゼーションとデジタライゼーション
デジタイゼーション
Digitization
 アナログ放送→デジタル放送
 紙の書籍→電子書籍
 人手によるコピペ→RPA
効率化
ビジネス・プロセス
改善・改良・修正
コストや納期の削減・効率化
ビジネス・モデル
デジタライゼーション
Digitalization
 自動車販売→カーシェア/サブスク
 ビデオレンタル→ストリーミング
 電話や郵便→SNS・チャット
変革
事業構造の転換
新しい価値の創出
既存の改善
企業活動の効率向上と持続的な成長
既存の破壊
新たな顧客価値や破壊的競争力を創出
デジタル化と変革
変革前
写真屋
変革後
プロセスをそのままに効率化するのではなく
プロセス を再定義して新しい価値やビジネス・モデルを創出する
変革を伴うデジタル化
デジタライゼーション
デジタイゼーション
製造業におけるデジタル化
調整や連携:打合せ
調整や連携:打合せ
調整や連携:打合せ
Input :人間→紙の書類
Output:紙の書類→人間
Input :人間→コンピュータ
Output:コンピュータ→人間
Input :機械→コンピュータ
Output:コンピュータ→機械
デジタル化前
人間が主体で行う仕事を
機械が支援する
機械が支援して人間が仕事をする
調整や連携:機械同士
Input :機械→機械
Output:機械→機械
管理 :コンピュータ
目標設定:人間
デジタル化後
自律制御
監視・指示
データ+機械学習
機械にできることは
徹底して機械に任せ
人間しかできないことを
人間が行う
機械と人間が一緒に仕事をする
443548026563
DXの実装
インターネットに接続されるデバイス数の推移
億人
億台
台/人
2003年 2010年 2015年 2020年
世界人口
インターネット
接続デバイス数
一人当りの
デバイス数
63 68 72 76
5 125 250 500
0.08 1.84 3.47 6.50
「データの時代」とはどういうことか
加速度計センサー ジャイロセンサー
磁気センサー GPSセンサー
生体(指紋/顔)認証センサー
近接センサー
赤外線センサー
Soli(レーダー)センサー
LiDAR(レーザー・レーダー)センサー
CMOS(カメラ)センサー
ソーシャル・メディア
オンライン・ショッピング
オンライン英会話 など
現実世界のデジタルコピー
デジタル・ツイン
ビッグデータ
膨大・多様・加速度的増大
現実世界のものごとやできごとは
意図する/しないに関わらず
デジタル・データに置き換えられ
ネットに送り出される時代になった
サイバーフィジカルシステムとDX
データ収集
モニタリング
データ解析
原因解明・発見/洞察
計画の最適化
データ活用
業務処理・情報提供
機器制御
ヒト・モノ
クラウド・コンピューティング
日常生活・社会活動 環境変化・産業活動
現実世界/Physical World
サイバー世界/Cyber World
Cyber Physical System/現実世界とサイバー世界が緊密に結合されたシステム
高速
×
最適
デジタル
トランスフォーメーション
最適解
機器制御
指示命令
アドバイス
ものごと・できごと
データ
ものごと・できごと
データ
DXを支えるテクノロジー・トライアングル
現実世界/Physical World
Cyber Physical System/現実世界とサイバー世界が緊密に結合されたシステム
サイバー世界/Cyber World
予 測
最適解
ビジネス
の最適化
データ解析 データ活用
AI・機械学習 クラウド
機械学習・深層学習
AIチップなど
サーバーレス・コンテナ
SaaS・PaaSなど
データ収集
デジタル
ツイン
IoT
センサー・モバイル
自律制御など 現実世界の
デジタルコピー
5G
第5世代信システム
DXとテクノロジー・トライアングルの関係
データ解析 データ活用
AI・機械学習 クラウド
機械学習・深層学習
AIチップなど
サーバーレス・コンテナ
SaaS・PaaSなど
データ収集
IoT
センサー・モバイル
自律制御など
5G
第5世代信システム
DX : Digital Transformation
デジタルを使いこなし
その価値を最大限に活かせる
企業の文化や風土への変革
 ビジネス・プロセスのデジタル化に
よる現場の見える化
 徹底した情報の公開による相互信頼
の醸成
 相互信頼を前提とした現場への大幅
な権限委譲
 心理的安全性の担保
 意志決定プロセスの簡素化と高速化
DXとPurpose
 企業は、利益のためだけに存在してるので
はない。
 利益は、企業や事業の目的ではなく、条件
である。
 企業の最大の目的は、永続的に成長し続け
る過程で社会的責任を果たすことだ。
purpose beyond profit
企業の存在意義は利益を超える
2018年・IIRC(国際統合報告委員会)レポート「purpose beyond profit」
Purpose:不確実な社会でもぶれることのない価値の根源
Purpose/企業の存在意義
不確実性の高まる社会にあっても
ぶれることのない自分たちの価値
People・Organization/人と組織
人の考え方や組織の振る舞いを
変化に合わせてダイナミックに対応
Product/提供する商品やサービス
データやテクノロジーの変化・発展
に応じて高速に改善・対応
WHY
HOW
WHAT
織機 → 自動車 → 移動サービス → 生活サービス → ?
書籍販売→モノ販売→映像・音楽・クラウド・物流 ほか →?
トヨタウェイ
地球上で最もお客様を
大切にする企業である
デジタル・トランスフォーメーションとは何か
58
デジタル トランスフォーメーション
“デジタル”を駆使して 変革する
誰が? 何を? 何のために?
自分たち
事業主体
ビジネス・プロセス
ビジネス・モデル
企業の文化や風土
 従業員の思考方法・行動様式
 組織・体制・意志決定プロセス
事業の継続と成長
企業の存続
 従業員の幸せ
 パフォーマンスの向上
 圧倒的競争優位の確保
不確実性の増大
予測不可能なビジネス環境 と 競争原理の流動化
状況
手段
圧倒的なビジネス・スピードの獲得
高速に見える化 高速に判断 高速に行動
対策
企業の存在意義を貫くこと
自分たちは何者なのか?いかなる価値を社会や顧客に提供するのか?
目的
「何を?」 変革するのか
59
デジタル トランスフォーメーション
手段
企業の存在意義を貫くこと
自分たちは何者なのか?いかなる価値を社会や顧客に提供するのか?
目的
ビジネス・プロセス
 業務プロセスのリストラ・スリム化
 徹底したペーパーレス化
 働く場所・時間の制約からの解放 など
企業の風土や文化
 データ活用を重視する経営へのシフト
 社内における「情報」の透明性を担保
 戦略に応じた多様な業績評価基準の適用
 階層的組織から自律的組織への転換
 心理的安全性の確保
 大幅な現場への権限委譲
 時間管理から品質管理への転換
 多様性を許容する企業風土の醸成 など
ビジネス・モデル
 事業目標の再定義
 マーケット・顧客の再定義
 収益構造の変革
 売買からサブスクリプション
 手段の提供から価値の提供 など
“デジタル”を駆使して 変革する
誰が? 何を? 何のために?
自分たち
事業主体
事業の継続と成長
企業の存続
ビジネス・プロセス
ビジネス・モデル
企業の文化や風土
「”デジタル”を駆使する」とは、何をすることか
60
デジタル トランスフォーメーション
手段
企業の存在意義を貫くこと
自分たちは何者なのか?いかなる価値を社会や顧客に提供するのか?
目的
クラウドの利用制限を撤廃
 コモディティ・アプリケーションのSaaSへのシフト
 ゼロトラスト・ネットワークによるVPNやファイヤーウォールの撤廃
 VDIやPPAP等の時代遅れ、無意味、生産性を損なうIT活用の撤廃
 FIDO2を使ったSSO環境の整備 など
クラウド・ネイティブの利用拡大
 戦略的アプリケーションのクラウド・ネイティブへのシフト
 プラットフォーム・サービスの活用
 アジャイル開発やDevOpsの適用 など
組織の意志が直ちに反映されるITの実現
 戦略的アプリケーションを中心に内製化の適用範囲を拡大
 ITに精通した経営幹部の配置 など
“デジタル”を駆使して 変革する
誰が? 何を? 何のために?
自分たち
事業主体
事業の継続と成長
企業の存続
AI クラウド
IoT
5G
データ
トレンドを見据えたテクノロジーの適用
ビジネス・プロセス
ビジネス・モデル
企業の文化や風土
「共創」とは、何をすることか
61
デジタル トランスフォーメーション
手段
企業の存在意義を貫くこと
自分たちは何者なのか?いかなる価値を社会や顧客に提供するのか?
目的
“デジタル”を駆使して 変革する
誰が? 何を? 何のために?
自分たち
事業主体
事業の継続と成長
企業の存続
ビジネス・プロセス
ビジネス・モデル
企業の文化や風土
共創
圧倒的な技術力
信頼される人格
お客様についての理解
「一緒に取り組みたい」
相手に惚れさせること
内製化支援 新規事業
の創出
自分たちがDXを実践し、
その体験から得たノウハウやスキルを
模範を通じて提供すること
受発注型取引と共創型取引
受発注型取引
どうなれば成功なのかを予め決められる
 既存の業務プロセスの改善
 既存システムの改修や機能の追加
 既存業務の効率化や利便性の向上のための社内
ユーザーを対象としたシステム など
主従関係
ルールや手順に従う
効率を追求する
失敗は許さない
横並び・同質性を求める
リーダーの指示に従う
 言われたとおりやりました
 言われなかったのでやりませんでした
 仕様書通りに作りました など
管理者が進捗や成果を管理する
ローコード開発、自動化やクラウド化で
誰もができるようになろうとしている
共創型取引
どうなれば成功なのかを予め決められない
 新しいビジネス・モデルの立ち上げ
 新しい業務プロセスのための新規システム
 新規顧客の獲得や売上/利益の拡大のための社
外ユーザーを対象としたシステム など
チーム関係
ビジョンの達成を目指す
事業の成果を追求する
トライ&エラーを評価する
多様性を認め・補完しあう
対話や議論をして答えを探す
 こうした方がいいと思います
 事業の成果に貢献するには、こちらですよ
 状況が変わったのでこちらにしましょう など
権限を委譲し自分たちで進捗や成果を管理する
専門家としての経験の蓄積と
最新トレンドへの体験的理解がなければできない
ベンダー企業の目指すべき方向性
(1) ユーザー企業の変革を共に推進するパートナー
 新たなビジネスモデルを顧客と共に創出する
 DX の実践により得られた企業変革に必要な知見や技術を広く共有する
 レガシー刷新を含め、DX に向けた変革を支援する
(2) DX に必要な技術・ノウハウの提供主体
 最先端のデジタル技術等を習得し、特定ドメインに深い経験・ノウハウ・技術を有
する専門技術者を供給する
 専門家として、技術、外部リソースの組合せの提案を行い、デジタル化の方向性を
デザインする
(3) 協調領域における共通プラットフォーム提供主体
 中小企業を含めた業界ごとの協調領域を担う共通プラットフォームをサービスとし
て提供する
 高度なソフトウェア開発(システムの構築技術・構築プロセス・体制)を核にした
サービス化とエコシステムの形成を行う
(4) 新ビジネス・サービスの提供主体
 ベンダー企業という枠を超え、デジタル技術を活用して新ビジネス・サービスの提
供を通して社会への新たな価値提供を行う
DXレポート2 / p.16
デジタル・トランスフォーメーションの3つのフェーズ
第1
フェーズ
第2
フェーズ
第3
フェーズ
われわれ人間の生活に、何らかの影響を与え、
進化し続けるテクノロジーであり、その結果、
人々の生活をより良い方向に変化させる
生産性向上
コスト削減
納期の短縮
スピードの加速
価値基準の転換
新ビジネス創出
2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱
IT利用による業務プロセスの強化
ITによる業務の置き換え
業務がITへITが業務へとシームレスに変換される状態
支援
支援
人間による業務プロセス
人間による業務プロセス+機械による自動化
情報システム
情報システム
データ活用の前提はData Virtuous Cycle を実装すること
プロダクトやサービスを
提供する
プロダクトやサービスを
使用する
データを
収集する
データから
学ぶ
プロダクトやサービスを
改善する
IoT・Mobile・Web
AI(機械学習)
クラウド+デバイス
データ
生活データ
行動データ
属性データ
DXを支えるテクノロジー・トライアングル
AI クラウド
IoT
5G
データからの
予測・推測と
最適解の導出
データの
蓄積と処理の
リソース提供
データの収集
と自律制御
データの伝達と
サービス間連係
データ
可視化
DXとERP
統合データ
営業・販売
倉庫・物流
経理・財務
調達・管理
経営
可視化・分析・計画
アプリケーション
アナリティクス
営業・販売
アプリケーション
倉庫・物流
アプリケーション
経理・財務
アプリケーション
調達・管理
アプリケーション
ERPシステム
倉庫・物流 調達・管理
生産・製造
アプリケーション
人事・給与
アプリケーション
ERPシステムのもたらす価値
1. 効率的義務運営
2. リアルタイム経営
3. 内部統制
ERPパッケージ利用のメリット
1. ベストプラクティスの活用
2. 法律・制度変更への迅速な対応
3. 構築に関わる期間とコストの削減
企業活動の
デジタル・ツイン
DX実践のステージ
68
Stage Ⅲ
自律
Autonomy
Stage Ⅱ
自動
Automation
Stage Ⅰ
操作
Operation
Stage 0
監視
Monitor
事実
把握
実行
適用
判断
ルール
設定
修正
最適化
目的
設定
自動車ビジネスの直面する課題
ニーズ
コスト &
パフォーマンス
差別化
確実な移動
安価・安全・快適
魅力的な独自性
競争力のある
ビジネス
移動手段の多様化
 ライドシェア・バイクシェア・自動運転車など
移動機会の減少
 地方の過疎化・少子高齢化・在宅勤務の拡大など
移動目的の個別最適化
 通勤・行楽・物流など
自動車のコモディティ化
 ハードウェアの汎用部品化・モジュール化
 ソフトウェアの比重拡大と専業会社の台頭
 グローバル・サプライチェーンの拡大 など
利益の減少
 電動化とデジタル化による部品点数の減少
 個別最適化に対応したコストの上昇
 自動車所有者の減少
デジタイゼーション/デジタライゼーションとDXの関係
既存事業の改善・最適化 企業文化やビジネス・モデルの変革
デジタライゼーション
デジタイゼーション
デジタル
トランスフォーメーション
技術
ヒトと組織
自分たちのポジション 及川卓也 著「ソフトウェア・ファースト」p.196を参考に作成
DXの実践
技術
ヒトと組織
 業務プロセスのリストラ・スリム化
 徹底したペーパーレス化
 クラウド利用の制限撤廃
 働く場所や時間から解放されるデジタ
ル・ワーキング・スペースの整備
 IT価値を毀損する使い方の排除
 VDI → 高性能PC
 FW・PW・VPN → ゼロトラスト・FIDO2・SSO
など
 日常業務のSaaS適用範囲を拡大
 デジタルを駆使した戦略的サービスの
拡充
 戦略的(売上や利益に直結)サービス
の内製化
 スピード・スケーラビリティ・アジリ
ティの追求
 アジャイル開発とDevOps
 PaaS・サーバーレス/FaaS・SaaS
など
 徹底した現場への権限委譲
 “Purpose Beyond Profit”経営に基づ
く経営ビジョンの再定義
 プロセスの効率化ではなくデータ活用
を重視する経営へのシフト
 「心理的安全性」の担保
 社内における「情報」のオープン化
 戦略に応じた多様な業績評価基準
 時間や場所に制約ない目標・成果の評
価とセルフマネージメント
など
デジタライゼーション
デジタイゼーション
デジタル・トランスフォーメーション
企業の文化と体質
の変革
ビジネス構造の転換
人と組織
ビジネス・モデル
テクノロジー
サービス
モノ
ビジネスの基盤
価値創出の源泉
附帯する取り組み
ビジネスの実態
自律・分散型・小規模
統率・集中型・大規模
グッズ・ドミナント・ロジック
モノを介して顧客価値を手に入れる
顧客価値
Before DX
企業の存在意義 Purpose・Vision・Passion
モノのビジネスを支援
購入して価値を消費する
データ
ビジネス・モデル
サービス
モノ
サービス・ドミナント・ロジック
サービスを介して顧客価値を手に入れる
After DX
継続的に使って価値を共創する
サービス実現の手段/デバイス
テクノロジー
差別化の手段
コロナ・ショックで「デジタル・シフト」が加速
73
デジタル・シフト
クラウド・シフト
コモディティ・アプリケーションはSaaSへ
ストラテジック・アプリケーションはコンテナ、
FaaS、PaaSへと移行する。
ワーク・シフト
ワーク・スタイルの多様化が進み、雇用機会の
拡大によって、社員のパフォーマンスとエン
ゲージメントが高まる
オーナー・シフト
DXやビジネスのデジタル化に伴い、事業部門
のITに関わる意志決定権限が拡大し、彼ら主導
での内製化が拡がる。
コロナ・ショックがデジタル・シフトを
加速させる!
変化に俊敏に対応できる
企業文化や体質への転換
デジタル・トランスフォーメーション
 ビジネス・モデルの転換
 ビジネス・プロセスの変革
 ビジネス・スピードの加速
いま直面する変化の潮流
WithコロナのSI戦略
リモート
コラボレーション
スピード
非接触
投資抑制
クラウド
シフト
心理的安全性
と透明性
ペーパーレスと
デジタル・ワークプレイス
ゼロ・トラスト
ERP
変化の導因 注力すべき領域
変化への対処
https://www.netcommerce.co.jp/blog/2020/04/19/15358
「回避すべき未来」と「選択すべき未来」
コロナ禍で直面する現実を、変革を一気に推し進
める好機と捉えられず、これまでの取組を活かす
ことなく、不十分なものに留まり 「現状維持も
困難になる停滞経済」とも呼べる未来
 多様な能力が認められず、働き方も画一的で、新し
い発想やイノベーションが生まれない社会
 男性中心の硬直的な働き方や社会構造が変わらず、
所得が伸びずワークライフバランスも実現できない
社会
 危機時の負担が女性や高齢者等の社会的に弱い立場
の人に集中し、生活の質における格差も広がり、個
人が幸せを感じられない社会
 企業が従来以上にリスクに慎重となり、雇用や投資
を行わず、イノベーションも不活発、持続的な成長
が実現できない社会
長年解決できなかった課題を解決するとともに、
通常 10 年かかるであろう変革を、将来を先取り
する形で一気に進めることができる「新たな日常
(ニューノーマル)」を目指していく未来
 創造力を持ちあわせた多様な人材が次々とイノベー
ションを起こせる、自由かつ柔軟性に富み、変化を
取り入れ、失敗への許容力の高い社会
 個人が自由度の高い働き方や暮らしができ、ワーク
ライフバランスを実現して豊かさを感じる社会
 デジタル技術の活用により、高付加価値の財・サー
ビスを創出するとともに、個人情報等が保護され、
効率性、利便性、安心を皆が享受できる社会
 性別等に関わらず人への投資を行うとともに、十分
な所得再分配機能、セーフティネットが提供される
中で全ての人が能力を伸ばし発揮できる包摂的な社
会
 地域社会やコミュニティ等において必要な人との交
流やつながり、支え合いの価値を大切にする社会
 各国が国内に不安定さを抱え、閉鎖的な対応をとり、
より国際協調が難しくなる中、新しいモノや人の流
れの在り方が求められる世界において、自由で公正
な貿易・投資の基盤を支え、そのメリットを享受す
る社会
回避すべき未来 選択すべき未来
内閣府・2020年7月8日令和2年第10回経済財政諮問会議
「選択する未来2.0」中間報告
イノベーション
Innovation
新たな競争力の源泉
や事業領域の創出
DXの実現を支える3つの取り組み
デジタライゼーション トランスフォーメーション
Digitalization Transformation
変化に俊敏な企業の
文化や風土への変革
デジタルにできること
は全てデジタルに移行
 新しいテクノロジーの探索と適用
 全社員デジタル・リテラシーの向上
 ビジネス・プロセスの見直しと流水化
 新しい組合せによる新しい価値の創出
 新しいビジネス・モデルの創出
 他者との連係・提携による新事業への参入
 オープンな情報の共有
 大胆な現場への権限委譲
 アジャイルな組織の振る舞い
DX
実現
アジャイルとは
 現場からのフィードバック
 反復的なデザインと実践
 継続的な改善
PDCAサイクルとOODAループ
不確実性
命令のタイプ
タスク
対応の重点
データ
専門性・特殊性の要求
行動に関する判断
効果的なケース
Plan
計画
Do
実行
Check
評価
Action
改善
Observe
観察
Orient
情勢判断
Decide
意志決定
Act
行動
PDCA
サイクル
OODA
ループ
低い
タスク型命令
反復的
事前対応
予測データ
低い
中長期的経営・財務・投資計画等
上位判断
高い
ミッション型命令
創発的
事後対応
事実データ
高い
新規事業開発・共創・トラブル対応等
現場判断
OODA LOOP(東洋経済新報社) p.328を参考にして作成
圧倒的なスピードで
形勢を呼び込む
計画と準備で
確実に遂行する
DXの実現に立ちはだかる課題
情報システムの部分最適化や複雑化
 各事業の個別最適化優先した結果、システムが複雑となり、企業全体での情報
管理・データ管理ができず、全体最適が困難になっている。
 業務に合わせ1からシステムを開発することが多用され、カスタマイズするこ
とが好まれ、その結果、個々のシステムの独自化/特殊化(ガラパゴス化)が
進み、新しい技術を取り込むことが困難になっている。
先送りを許容する意識の定着
 現状は問題なく稼働しているので誰も困っていないとの認識があり、時代遅れ
(レガシー)になってしまっていることに自覚がない。
 レガシーが問題であるとの自覚があっても、根本的な解決には長時間と膨大な
費用が要するうえ、失敗のリスクもあるため、刷新に着手しない。
経営者のコミットメントが不十分
 改善して使い続けた方が安全であるという意識が強く、デジタル技術を前提に
したビジョンが不明瞭で、コミットが稀薄である。
 DXやビジネスのデジタル化に取り組む組織を作るも、デジタル技術やそのビジ
ネスへの影響についての理解が不十分で、かれらに明確な指示をだせない。
『DXレポート 〜ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開〜 経済産業省・2018年9月』の指摘を参考に作成
DXの環境整備に必要な5つの企業内改革
意識
権限
制度 組織
人材
DX
変革を促進させる制度の採用
と阻害する制度緩和
予算、人事、組織連携などに
関する権限の委譲
経営や現場の危機感と
変革に対する意識付け
DX推進人材の
確保と育成
専門組織の設置や既存組織の
役割の再定義
「未来IT図鑑・これからのDX(p.89)」/内山悟志 著
DX推進で陥りやすい5つの罠
あとは
よろしく
総論賛成
DX
ごっこ
カタチ
から入る
過去の
常識
DXの
罠
何のためにDXをやるのかが
分かっていない
自分の部門や業務に影響が及ぶ
各論になると反対する
経営者などがDX推進組織を
起ち上げた後支援を怠る
先行事例をよりどころにして従来の
成功体験に縛られる
DXに取り組む姿勢を見せるが
活用されず使えない
「未来IT図鑑・これからのDX(p.89)」/内山悟志 著
価値基準の転換が求められる時代
モノからコト
ビジネスがモノが主役の時代からサービスが主役の時代へ転換
外注から内製
圧倒的な俊敏性が競争優位に必須となりITはビジネスと一体化
所有から使用
不確実性の高まる時代に所有はリスクとなり使用が基本となる
ビジネスにおける価値基準の転換
提案よりも提言
依頼に応えるのではなく、あるべき姿を提言し依頼を創出する
失敗よりも改善
バクをなくすことではなく高速なアップデートこそ最高の品質
利己よりも利他
自分たちの業績や事業ではなく顧客の業績や事業の成果に貢献
お客様との関係における価値基準の転換
DXと企業文化とアーキテクチャ
法律 :法律を定め、違反者に罰則を課すことで影響を与えること
規範 :社会的常識や世間の評価などで影響を与えること
市場 :製品の魅力や料金の高低、市場の評価などにより影響を与えること
アーキテクチャ :暗黙の決まりごと、行動習慣で、影響を与えること
人のふるまいに影響を及ぼすもの ハーバード大学教授・法学者/Lawrence Lessig
「アーキテクチャ」は、本人が意識することなく、自動的にふる
まいを規制してしまう。また、その規制力を放置しておけば限り
なく大きくなってしまい、行き過ぎると、思考停止に陥り、無自
覚に振る舞ってしまい、結果として、自由が奪われてしまう。
企業文化とはまさにこのアーキテクチャ。つまり、あるインプットがあれば、
どのようにアウトプットをするかを意識することなくやってしまうこと。
DXとは、この企業文化=アーキテクチャを変革すること
「デジタルが前提」を当然のことと受けとめ、実践する企業文化
業務がITへITが業務へとシームレスに変換される状態
IT
デジタル
業務
フィジカル
配送・リアル店舗・接客
カスタマー・サービスなど
受発注・配送手配・商品管理
レコメンデーションなと
業務にITは埋没し、渾然一体となってビジネスの成果を達成する
デジタル・トランスフォーメーションとOMO
IT
デジタル
業務
フィジカル
企業
アナログ デジタル
顧客
課題/ニーズ
フィジカルとデジタルを
区別することなく
ひとつの仕組み
として動かす
デジタライゼーション
データを駆使して
UI/UXとプロダクト
の改善を高速で繰り返す
OMO(Online Merges with Offline)
コア・コンピタンス/ケイパビリティ
データ
アナログ デジタル
デジタル・トランスフォーメーションを加速するサイクル
サービス
を利用する
データ
を収集する
機械学習
で分析する
戦術的施策(短期)
 魅力的で便利な顧客体験
を提供
 買いたくなる品揃えや
サービスを充実
 個々人の趣味嗜好や購買
動向に基づき推奨
戦略的施策(長期)
 顧客の期待に応える事業
施策
 サービスの質や効率を高
める仕組み作り
 新たな市場や顧客を開拓
するための施策
デジタル・トランスフォーメーションの実現とは
86
自分たちのビジネス・プロセスにデータの収集・分析・活用のサイクルを埋め込む
ビジネス・スピードを加速
ジャストインタイムでビジネスの現場にサービスを提供
現場のリアルタイム把握・徹底した権限委譲・開発や運用のスピードアップで対処する
デジタル・トランスフォーメーションとは
 ビジネス・プロセスに関わる
人間の制約を排除し
 品質・コスト・期間などの
限界をブレークスルーして
 ビジネスに新しい価値基準
をもたらす取り組み
人間を前提に最適化された
ビジネスの仕組み
から
機械と人間が一体化された
ビジネスの仕組み
への転換
意志決定や業績評価
働き方や組織・体制など
デジタル
トランス
フォーメーション 製品やサービス
事業目的や顧客価値など
経営の変革 事業の変革
デジタル・トランスフォーメーションとは
 ビジネス・プロセスに関わる
人間の制約を排除し
 品質・コスト・期間などの
限界をブレークスルーして
 ビジネスに新しい価値基準
をもたらす取り組み
人間を前提に最適化された
ビジネスの仕組み
から
機械と人間が一体化された
ビジネスの仕組み
への転換
ビジネス環境への対応 競争優位の確立
不確実性の増大・スピードの加速
製品やサービスをジャストインタイム
で提供できる即応力
常識や価値基準の転換
生産性・価格・期間における
これまでの常識を覆す破壊力
デジタル
トランス
フォーメーション
見せかけのDXと本物のDX
89
デジタルが前提の社会
ビジネス
 ビジネス・モデル
 制度や暗黙の決まり事
 雇用形態や業績評価 など
社 会
 行動様式
 価値観
 人間関係 など
デジタルが未熟な時代の
ビジネスの仕組みを継承
デジタルが未熟な社会
抵抗
対立
 最新デジタル技術の活用
 データの有効利用
 クラウドへの移行 など
ツール
 手段あるいは方法
時間感覚の加速
不確実性の増大
緩かな社会変化
継続性ある社会
デジタル前提の社会に
適応するために変革
ズレ
価値低減
見せかけのDX 本物のDX
RPAの導入
デジタルで“何”を変革するのか
90
デジタルが前提の社会
社 会
 行動様式
 価値観
 人間関係 など
 最新デジタル技術の活用
 データの有効利用
 クラウドへの移行 など
ツール
 手段あるいは方法
時間感覚の変化、不確実性の増大
デジタル前提の社会に適応するために変革
本物のDX
圧倒的なスピードと変化への即応力
ビジネス目的に応じた最適なツールの選択
ビジネス
 ビジネス・モデル
 制度や暗黙の決まり事
 雇用形態や業績評価 など
DXが注目される背景
デジタル・トランスフォーメーションの実際
UBER
airbnb
NETFLIX
Spotify
PayPal
タクシー・レンタカー業界
レンタル・ビデオ業界
ホテル・旅館業界
レコード・CD業界
銀行業界(決済・為替)
デジタル×データ×AI が支える存続と成長のプロセス
93
データ
AI
デジタル
戦略を俊敏に変化させ続ける
戦術の最適化を維持し続ける
事業の存続と企業の成長
業務の自動化
示唆と洞察の提供
金鉱石を採掘
金鉱石
金の延べ棒
迅速な事実の把握
的確な未来の予測
変化に俊敏に対応するための
圧倒的なスピードの獲得
時間感覚の変化がビジネスを変えようとしている
 3年間の中長期計画
 1年に一度の年度計画
 半年に一度の設備投資
 月例の定例役員会
 週次の部門会議
ビジネス・モデル お客様との関係 働き方 情報システム
階層化された
ビジネス・プロセス
機能分化した組織
段階的意志決定
社会環境の変化が緩やかで中長期的な予測が可能
 戦略を動かし続ける
 現場に権限委譲する
 現場での判断を重視
 結果を迅速に事後報告
 対話の頻度を増やす
圧倒的な
ビジネス・スピードで
変化に俊敏に対応する
社会環境が複雑性を増し将来の予測が困難な状況
デジタル化された
ビジネス・プロセス
自律したチーム
大幅な権限委譲
VUCA
中長期的な計画を元に
PDCAを回し
確実に目標を達成する
時間感覚の変化がビジネスを変えようとしている
ビジネス・モデル お客様との関係 働き方 情報システム
社会環境の変化が緩やかで中長期的な予測が可能 社会環境が複雑性を増し将来の予測が困難な状況
VUCAとは何か
社会環境が複雑性を増し
将来の予測が困難な状況
現状の理解
結
果
の
予
測
困
難
困難
テクノロジーの進化や社会常識の変化など、価値観や
社会の仕組みなどが猛烈なスピードで変化し、先の見
通しを立てることが困難。変化の度合いや割合も大き
く、変動性を予想するのは難しくなっている
Uncertainty(不確実性)
Volatility(変動性)
イギリスのEU離脱、米中貿易戦、民族間紛争など、現
代を取り巻く情勢は、予断を許さなない状況であって、
さまざまなリスクに対応しなければならない状況に置
かれている。
Complexity(複雑性)
一つの企業、一つの国で解決できる問題が極端に少
なくなった。地球規模でパラメータが複雑に絡み
合っているため、問題解決は単純ではなく、より一
層困難なものになりつつある。
変動性、不確実性、複雑性がり、因果関係が不明、
かつ前例のない出来事が増え、過去の実績や成功例
に基づいた方法が通用しない時代となりつつある。
Ambiguity(曖昧性)
VUCA(ブーカ): 2016年のダボス会議(世界経済フォーラム)で使われ、注目されるようになった。昨
今は、ビジネスシーンでも一般的に使用されており、コロナ禍によって我々は身をもって体験している。働き
方や組織のあり方、経営などの方針に関わる考え方の前提にもなっている。
変化を直ちに捉え
現時点での最適を選択し
改善を高速に回し続ける
社会環境が複雑性を増し
将来の予測が困難な状況
予測不可能な変化に
俊敏に対処できる
圧倒的スピードの獲得
DXとは圧倒的なスピードを手に入れること
圧倒的なスピード
VUCA(ブーカ): 2016年のダボス会議(世界経済フォーラム)で使われ、注目されるようになった。昨
今は、ビジネスシーンでも一般的に使用されており、コロナ禍によって我々は身をもって体験している。働き
方や組織のあり方、経営などの方針に関わる考え方の前提にもなっている。
DXの目的は圧倒的なビジネス・スピードを手に入れること
業務プロセスの改善
新規事業の立ち上げ
DXとは予測できる未来と予測できない未来に対応すること
社会環境が複雑性を増し
将来の予測が困難な状況
VUCA
既存のビジネスの状況変化 競争原理や産業構造の変化
データから最適解を求め
プロセスを自動化する
データからインサイトを得て
イノベーションを創出する
統計的に予測できる未来 統計的に予測できない未来
圧倒的なビジネス・スピードで
変化に即応する
誰も思いつかないことを考え
誰もやらないことをやる
変化に俊敏に対応するためには
両者を同時に実践できる企業
デジタル・トランスフォーメーション
DXと2つの未来に対応する方法
ものごとやできごとの
デジタル・データ化
IoT、モバイル、Webなど
知的力仕事からの解放
イノベーションの創出
推測・最適解
日々のオペレーショナルな
業務の自動化
新たな気付きを得て
誰もやらないことを考える
インサイト/示唆・洞察
新しいテーマ
の付与・設定
感性と暗黙知
創造的組合せ
高速に回す
アナログな現実世界
人間にしかできないことへの
意識と時間の傾注
統計的に
予測できる未来
統計的に
予測できない未来
時計の速さと時代の変化
時計の速さ
時代
1990年 2007年
インターネットの登場
iPhoneの発売
Webやソーシャルメディアの普及
 意志決定や行動変容スピードを加速
ソフトウェア・ファースト時代
機能や性能、UXをソフトウエアで実装すること
で変化に俊敏に対応できる圧倒的なビジネス・
スピードを手に入れることができる。
ビジネスの主役がモノからサービスへ
アジャイル開発、
DevOps、クラウド、
コンテナ、サーバーレス
の必然
圧倒的なビジネス・スピードが求められる時代
 情報伝達スピードを加速
 社会変化と人々の動きの同期化
 行動変容スピードをさらに加速
ソフトウエア・ファーストの必然性
ソフトウェアで実装
変化に俊敏に対応できる圧倒的スピードを獲得
アジャイル開発、DevOps、クラウド、コンテナ、
サーバーレスなどの高速化のための手段を適用
社会環境が複雑性を増し
将来の予測が困難な状況
VUCA
モノ/資産の所有がリスク 顧客/社会のニーズが急変
モノ/資産を所有せずサービスとして
必要な時に利用料金を払って利用する
独自開発に拘らず汎用品の適用範囲を拡げ
低コスト・短期間・頻繁に製品をリリース
競合他社の参入障壁が低下
業界という枠組みを超えての参入を容易にする
サービスの機能や性能、UIやUX 製品の機能や性能、UIやUX
データで現場の状況や顧客ニーズの変化を
迅速・的確に捉え、高速に改善を繰り返す
競争環境の変化とDX
102
業界という枠組み
は存在する
一旦確立された
競争優位は継続する
破壊
業界の枠組みの中で起こる変化に適切に対処できれば
事業は維持され成長できる
加速するビジネス環境の変化、予期せぬ異業種からの参入
ひとつの優位性を維持できる期間は極めて短くなっている
ハイパーコンペティション
市場の変化に合わせて、戦略を動かし続けるしかない
ハイパーコンペティションに対処する2つのアプローチ
103
加速するビジネス環境の変化、予期せぬ異業種からの参入
ひとつの優位性を維持できる期間は極めて短くなっている
ハイパーコンペティション
市場の変化に合わせて、戦略を動かし続けるしかない
オープン・イノベーション
組織内部のイノベーションを促進する
ため、企業の内外で技術やアイデアの
流動性を高め、組織内で生みだされた
イノベーションを組織外に展開し、そ
れを繰り返すことで大きなイノベー
ションを生みだすこと
Henry Chesbrough
ハーバード大学・経営大学院教授
Open Innovation
ダイナミック・ケイパビリティ
予測できない変化に対応するため、世
の中の変化に合わせて社内・社外にあ
る能力をうまく組み合わせを変化させ
ることができる適応力
David J. Teece
カリフォルニア大学バークレー校教授
Dynamic Capability
ハイパーコンペティションに対処する適応力
ハイパーコンペティション
不確実性の増大
ハイパーコンペティション
ダイナミック・ケイパビリティ
Dynamic Capability
世の中の変化に合わせて社内・社外にある能力を
うまく組み合わせることができる適応力
1. 従業員が素早く学び、新しい資産を構築する能力
2. 「ケイパビリティ(変化に対処できる適応力)」「技術」「顧客か
らのフィードバック」などの戦略的資産を統合する能力
3. 価値が低くなった現在の経営資源の変換や再利用をする能力
感知(sensing):環境変化による新しい事業機会を探し、フィルタリング
して分析する。研究開発やマーケティング調査など。経営者層によるビジネス環境
に対する洞察力が強く影響する。
捕捉(seizing):組織の最適化を行う。ビジネスモデルや人事評価の基準を
変更するなど、変えるべきことと変えないことを経営者層が決める。
変革(transforming):社内にある様々な資産を再構築・再構成。組織
構造を組み替えたり、有形・無形の資産が有効に使えるように社内ルールを変えた
りなど、企業を変化に対応できる状態へと最適化。
どのような活動を行うのか・・・
急速に変化する環境に対応する
ため、社内外の技能を統合・構
築・再構成する企業の能力
ハイパーコンペティションに対処する革新力
不確実性の増大
ハイパーコンペティション
オープン・イノベーション
Open Innovation
組織内部のイノベーションを促進するため、企業の内外で
技術やアイデアの流動性を高め、組織内で生みだされたイ
ノベーションを組織外に展開し、それを繰り返すことで大
きなイノベーションを生みだすこと。
オープン・イノベーションに相対する概念として、自前主
義や垂直統合型の取り組みを「クローズド・イノベーショ
ン」という。こうした手法は競争環境の激化、イノベー
ションの不確実性、研究開発費の高騰、株主から求められ
る短期的成果への要求から困難となり、社外連携を積極活
用するオープン・イノベーションが必要になった。
ハイパーコンペティション
ベンチャーたちは
この現実を逆手にとって
「既存」を破壊!
DXの解釈
デジタル・トランスフォーメーションの定義
デジタル・トランスフォーメーションとは、デジタル技術(IT)の浸透が、
人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること
The digital transformation can be understood as the changes that the digital technology causes or influences in all
aspects of human life (原論文)
 デジタルトランスフォーメーションにより、情報技術と現実が徐々に融合して
結びついていく変化が起こる。
 デジタルオブジェクトが物理的現実の基本的な素材になる。例えば、設計され
たオブジェクトが、人間が自分の環境や行動の変化についてネットワークを介
して知らせる能力を持つ。
 固有の課題として、今日の情報システム研究者が、より本質的な情報技術研究
のためのアプローチ、方法、技術を開発する必要がある。
スウェーデン・ウメオ大学 Umeo University
エリック・ストルターマン教授 prof. Eric Stolterman
2004
デジタル・ビジネス・トランスフォーメーションの定義
IDC/2016
企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、内部エコシステム
(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビ
リティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサー
ビス、新しいビジネス・モデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンス
の変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること。
ガートナー/2014
企業内のIT利用は三段階ある。
1.業務プロセスの変革
2.ビジネスと企業、人を結び付けて統合する
3.人とモノと企業もしくはビジネスの結び付きが相互作用をもたらす
この第3段階の状態をデジタル・ビジネスと呼び、「仮想世界と物理的世界が融合され、モ
ノのインターネット(IoT)を通じてプロセスや業界の動きを変革する新しいビジネス・デザ
インのこと。
IMD/2019
デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて組織を変化させ、業績を改善すること
1.企業業績を改善することが目的であること
2.デジタルを土台にした変革であることであり、一つ以上のデジタル技術が大きな影響を
及ぼしていること
3.プロセスや人、戦略など、組織の変化を伴うものであること
デジタル・トランスフォーメーション 2つの解釈
社会や経済の視点/社会現象
 2004年、エリック・ストルターマン(ウメオ大学)の定義「ITの浸透により、人々の生活が根底
から変化し、よりよくなっていく」に沿った概念
 デジタル・テクノロジーの発展によって社会や経営の仕組み、人々の価値観やライフ・スタイルが
大きく変化し、社会システムの改善や生活の質の向上がすすむという社会現象を意味する
経営や事業の視点/企業文化や体質の変革
 2010年以降、ガートナーやマイケル・ウェイド(IMD教授)らによって提唱された概念
 デジタル・テクノロジーの進展により産業構造や競争原理が変化し、これに対処できなけれ
ば、事業継続や企業存続が難しくなるとの警鈴を含む
 デジタル・テクノロジーの進展を前提に、競争環境 、ビジネス・モデル、組織や体制の再定
義を行い、企業の文化や体質を変革することを意味する
デジタル・ビジネス・トランスフォーメーション
“デジタルを使うこと”ではなく “ビジネスを変革すること” が目的
デジタル技術とデジタル・ビジネス・モデルを用いて、組織を変化させ、業績を改善すること
1. 企業業績を改善することが目的。
2. デジタルを土台にした変革であること。組織を絶えず変化しているが1つ以上のデジタル技術が大きな影響を及ぼしているものでなければ、デ
ジタル・ビジネス・トランスフォーメーションには分類されない。
3. プロセスや人、戦略など、組織の変化を伴うものであること。
“ デジタル・ビジネス・トランスフォーメーションには、テクノロジーよりもはるかに多くのものが関与する ”
「DX実行戦略(マイケル・ウェイドら)」 p.27
デジタル・ビジネス・トランスフォーメーションの解釈
企業が、
 不確実性の増大に伴うビジネス環境の厳しい変化の中で、
 データやデジタル技術を活用することで、この変化に俊敏に対応し
 競争上の優位性を確立し、業績に貢献するための取り組み
そのために、
 きめ細かな顧客のニーズや社会の期待(例えば、SDGs)に応えること
 製品やサービス、ビジネス・モデルを変革すること
 業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革すること
Digital Transformation / Digital Business Transformation
Digital Transformation をDTではなくDXと表記する理由
Transformationには上下を入れ替えるや、ものごとひっくり返すという意味があり、そのイメージを”X”で表現している。
既存を改善すること、あるいはデジタル技術を活用することではない
ビジネス・プロセスやビジネス・モデルの破壊・変革・創造
社内的:ビジネス・プロセスや働き方などの抜本的な変革
対外的:新たな顧客価値の創出、ビジネス・モデルの転換、新規事業分野への進出などのビジネスの変革
DXについての考察
DXの目的は、不確実性が高まる社会にあっても、
企業の存在意義/Purposeを貫くことである。
そのためには、企業を存続させ、事業を成長させなくてはならない。自ず
と、変化に俊敏に対処できる企業の文化や風土への変革は不可避だ。
そうなれば、デジタル技術を駆使することは、必然の手段となる。ただそ
れは、デジタル技術を使えば、できるという簡単なことではない。
デジタルがもはや前提となっている社会の新しい常識に合わせて、経営や
事業のあり方を根本的に変えること、すなわち、既存のビジネス・モデル
やビジネス・プロセスの「破壊・変革・創造」を行うことだ。
DXは、デジタル技術を使うことよりも、多くのことをしなくてはならない
だろう。それは、収益構造や事業目的、組織や体制、雇用制度など、広範
に及ぶ。DXとは、そんな取り組みの結果としてもたらされる「あるべき
姿」の体現に他ならない。
DXについての3つの解釈
デジタル技術を使って、業務の効率化や利便性を向上させること
RPA、オンライン会議、オンライン経費精算、ECサービス、ビジネスチャット、電子決済など
新しいデジタル技術を使って、新規事業で業績に貢献すること
スマートフォンやウェアラブルなどの行動データの活用、AIを利用した生産工程の自律化など
デジタル技術を前提に、企業の文化や風土を変革し、業績に貢献すること
ビジネス・プロセスのデジタル化と現場の見える化、現場への大幅な権限委譲、心理的安全性など
デジタル・トランスフォーメーション
日常的に繰り返すことができる
企業活動の土台
デジタル技術の活用
リアルが最も貴い
 デジタルはビジネスの手段である
 価値の源泉はリアルにある、デジタルはリ
アルの付加価値に過ぎない
 リアルとデジタルは別の仕組み、デジタル
はリアルを補間するもの
DXの常識とDXの実現
デジタルが前提
 デジタルはビジネスの基盤である
 デジタルとリアルが一体となって価値を創
出する
 デジタルとリアルを分けることなく、デジ
タルが統合する1つの仕組みとして捉える
「DXの実現」とは
「デジタルが前提」を当然のことと考え、実践する
企業の文化や風土を実現すること
DXは 既存の常識の転換が前提
デジタルにできることは徹底してデジタルに任せ
人間にしかできないことに人間の役割をシフト
新しい常識
新しい価値
の創出を実現
UX
ユーザーの
体験価値を
高める
CXとEXを向上させるためのDX
お客様
従業員
お客様や市場を理解
従業員や業績を理解
高速×改善
=最適
顧客満足の向上
従業員満足の向上
業務プロセスのデジタル化
デジタル・ビジネス・モデル
デジタルを前提に
ビジネス・モデルを再定義
デジタルを前提に
働き方や雇用を再定義
お客様や市場を理解
従業員や業績を理解
データ
CXとEXを向上させるためのDX
データ
ビジネス・モデル
ビジネス・プロセス
CX : Customer Experience
お客様の事業の成果に貢献し
お客様の社員の幸せを支える
EX : Employee Experience
従業員のやり甲斐を与え
自己の成長の喜びを感じさせる
 競争原理
 収益構造
 業務手順
 組織・体制
 意志決定方法
など
DX
デジタルを前提に
ビジネス・モデルや
ビジネス・プロセス
を再定義する
デジタル
技術
 クラウド
 AI
 IoT など 変化に俊敏に対応できる
企業の文化や
風土への変革
UX
ユーザーの
体験価値を
高める
DXの構造
パーパス
存在意義
あるべき姿
社会に必要とされる価値を提供するために
事業を成長させ、企業を存続させること
課 題
不確実性の高まる世の中で、
不測の事態が起き続けていること
解決策 圧倒的スピードを獲得し、変化に俊敏に対応して
常に市場との最適な関係を維持し続けること
手 段
デジタルを前提とした企業へ変革すること
デジタライゼーション/変革
デジタルを前提にしたビジネスモデル
の実現や人間にしかできない想像力を
駆使してイノベーションを創発する
企業の文化や風土をデジタルに最適化する
デジタイゼーション/効率化
デジタルにできることは徹底してデジ
タルに任せ、(知的)力仕事から人間
を解放する
デジタル技術を駆使する
経営を最適化
経営判断の迅速化
収益構造の転換
業績評価基準の変更
ジョブ型雇用制度の移行 など
組織・体制を最適化
現場への大幅な権限委譲
自律したチームの育成
自由度の高い働き方の実現
人材育成への投資拡大 など
迅速かつ連続的な
新規事業の立ち上げ
継続的な
イノベーション創出
ビジネス・プロセス
の改善サイクルを
加速し最適を維持
UXの高速改善で
サービスの魅力維持
顧客の期待を先取り
するサービスの提供
顧客からの圧倒的な
エンゲージメント
もたらされる成果
圧倒的なスピードで対処
DXのメカニズム
117
変化が早く、予測困難な社会
データから
変化を直ちに読みとる
これからの変化を予測
業務プロセスや業務機能を
レイヤ(階層)構造化し
各要素の抽象度を高める
業務プロセスやビジネス・モデルをデジタル化する
抽象化された要素を
ソフトウエアによって高速かつ柔軟に組み替え
変化への即応とイノベーションを生みだす
VUCAの時代の課題に対するアプローチ方法
VUCA/社会環境が複雑性を増し将来の予測が困難な状況
何が正解かは、分かはわからない
 気がついたなら、直ちに行動しなければ、対応が遅れてしまい、
チャンスを逃してしまうから。
 仮に間違ったとしても即座にやり直しが効き、大きな痛手に至るこ
とを回避できるから。
 スピードを追求すれば物事をシンプルに捉えて、本質のみに集中で
きるから。
アイデアが湧いたら、やってみる。その結果から議論を展開すれ
ば、より現実的な解に到達できる。
圧倒的なビジネス・スピードを手に入れること
デジタル
既存事業
デジタル・トランスフォーメーション
DXの公式
業務プロセス
のデジタル化
ビジネスモデル
のデジタル化
対社外
対社内
リアルタイム
データ
ストック
データ
レイヤ構造と抽象化
変化に俊敏に対応できる
企業に変わること
人間をエンパワーすること
デジタルにできることは徹底してデジタルに任せて
人間にしかできないことに徹底して役割をシフトする
スピード イノベーション
事業の再定義
デジタル・トランスフォーメーションの構造
デジタライゼーション
Digitalization
デジタイゼーション
Digitization
変革のためのデジタル技術の活用
効率化のためのデジタル技術の活用
既存の改善
企業活動の効率向上と持続的な成長
既存の破壊
新たな顧客価値や破壊的競争力を創出
デジタル・トランスフォーメーション
Digital Transformation
デジタルを前提 に、ビジネス・プロセスや
ビジネス・モデルを変革し業績を改善すること
両方を日常的に行える企業の文化や風土への変革
技
術
DXとエッジ:改善から破壊と創造へ
デジタルは手段
価値は人間が生みだし
デジタルは支援する
人間が働くことを前提に作られ
たビジネス・プロセスやビジネ
ス・モデルの効率や利便性の
向上をデジタルが支援する
既存を前提に改善する
DXとはこのエッジ/境目を乗り越えるための変革
デジタルは前提
価値は人間とデジタルが
一体となって生みだす
デジタルにできることは徹底し
てデジタルに任せ、人間にしか
できないことに人間は
意識や時間を集中する
既存を破壊し創造する
時間感覚と価値観の変化が常識の転換を難しくしている
時間感覚の変化 価値観の変化
デジタル技術の急激な発展は
常識の転換を難しくしている
市場のニーズや顧客の
興味や関心がめまぐる
しく変わり、最適な手
段もあっという間に入
れ替わる社会へ
所有することで豊かさ
を追求する社会から、
共有/シェア/共感に
よって満足を追求する
社会へ
乗り越えるべき常識の
エッジ/境目を押し上げている
時間感覚の変化
 ビジネス・プロセスの徹底したデジタル化による現場の見える化
 オープンな情報共有と円滑なコミュニケーションによる相互信頼の醸成
 自立したチームである現場への大胆な権限委譲
圧倒的なビジネス・スピードの獲得
時間感覚の変化
予測できない未来に対処するための能力が必要
不確実性の常態化により「既存の改善」だけでは市場の変化に対処できない
時間感覚の変化
 3年間の中長期計画
 1年に一度の年度計画
 半年に一度の設備投資
 月例の定例役員会
 週次の部門会議
中長期的な計画を元にPDCAを回し
確実に目標を達成する
 戦略を動かし続ける
 現場に権限委譲する
 現場での判断を重視
 結果を直ちに報告
 対話の頻度を増やす
圧倒的なビジネス・スピードで
変化に俊敏に対応する
社会環境の変化は緩やか
中長期的な予測が可能
社会環境が複雑性を増し
将来の予測が困難な状況
圧倒的なビジネス・スピードの獲得
時間感覚の変化
不確実性の常態化により「既存の改善」だけでは市場の変化に対処できない
価値観の変化
ビジネスの主役をモノからサービスへ転換
デジタルが前提の社会における新しい価値基準に対処しなければならない
価値観の変化
 環境や再生可能への関心や価値の重心がシフト
 サービスで利用でき範囲が拡大し、所有することの価値が低減
 常時接続・ソーシャルメディアの普及で共有や共感の価値が増大
つながることを前提にビジネスの破壊・変革・創造が必要
価値観の変化
ビジネスの主役をモノからサービスへ転換
デジタルが前提の社会における新しい価値基準に対処しなければならない
価値観の変化
「所有」で豊かさを追求する社会
大量消費と所有の増大が価値の重心
価値は、モノの機能・性能・希少性
「共有と再生」で満足を追求する社会
共有/シェアと再生可能が価値の重心
価値は、繫がりを前提に共有と再生可能
デジタルはモノの付加価
値を高める手段
デジタルはコネクテッド
な社会の基盤
エッジを越える方法
既存事業の技術や資産
DXとはこのエッジ/境目を乗り越えるための変革
デジタルを前提に再定義
 顧客や市場
 ノウハウや技術
 人材や文化 など
 新たな接点や関係
 製品事業から素材事業
 新たなビジョン など
ターゲットを
絞った多角化
既存事業の生産性
と付加価値の向上
既存資産×デジタル
近接領域×デジタル
デジタル・トランスフォーメーションの実際
World’s largest taxi
company,
Owns no vehicles.
World’s most popular
media owner,
Creates no content.
World’s most valuable
retailer,
Has no inventory.
World’s largest
accommodation provider,
Own no real estate.
世界最大のタクシー会社ですが、
車両は一台も所有していません。
世界一有名なメディアですが、
コンテンツは作りません。
世界で最も種類が豊富な商店ですが、
在庫は一切ありません。
世界最大の旅行代理店ですが、
不動産は一切所有していません。
自前の資産を
持たない/小さい
対象とする市場は
最初からグローバル
サービスが
プラットフォーム
デジタル・ディスラプター(デジタル・テクノロジーを駆使した破壊者)
デジタル・ディスラプターの創出する新しい価値
コスト・バリュー
 無料/超低価格
 購入者集約
 価格透明性
 リバース・オークション
 従量課金制(サブスクリプション)
エクスペリエンス・バリュー
 カストマー・エンパワーメント
 カストマイズ
 即時的な満足感
 摩擦軽減
 自動化
プラットフォーム・バリュー
 エコシステム
 クラウド・ソーシング
 コミュニティ
 デジタル・マーケットプレイス
 データ・オーケストレーター
自前の資産を
持たない/小さい
対象とする市場は
最初からグローバル
サービスが
プラットフォーム
デジタル・ディスラプター(デジタル・テクノロジーを駆使した破壊者)
「スピード」と「俊敏性」に応えられるIT
ビジネス環境の不確実性の増大、加速する変化のスピードに
即応できないと生き残れないという危機感
 Infrastructure as Codeで運用管理から属人性を排除
 マイロサービスや自動化などによるCI/CDの実現
 コンテナ化による安定稼働と俊敏性の両立
DevOps
 予測不能なリソースや機能への対応
 インフラやネットワークの構築や運用管理を無くす
 最新のテクノロジーをビジネスに活かす
クラウド
コンピューティング
アジャイル開発
 ビジネス価値に貢献するプログラム・コードだけ
 計画通りには行かない・変更が前提
 バグフリーでリリース
現場のニーズにジャスト・イン・タイムで
サービス(システムではない)を提供できること
差し迫るSI/SES事業の限界
アジャイル開発
Agile Development
 ビジネスの成果に貢献するコードだけを
 変更に柔軟・迅速に対応して
 バグフリーで提供する
DevOps
Development & Operation
 運用の安定を維持しながら
 本番環境への迅速な移行と
 継続的デリバリーを実現
クラウド
Cloud Computing
 高速で俊敏な開発実行環境の調達
 経費化の拡大による不確実性への担保
 運用やセキュリティから解放と人材の再配置
SI/SES事業の収益モデルが限界
 技術力を伴わない工数ビジネスは利益が出なくなる
 物販は収益を下支えできなくなる
 何も手を打たなければ優秀な人材の流出が拡大する
事業会社におけるITの本業化
 外注対象の限定と内製化の拡大
 ウォーターフォール型開発の限界
 ITの評価基準がコストから投資へ転換
デジタル・トランスフォーメーションへの2つの対応
デジタル・トランスフォーメーション
開発すべき
プログラムが増大
あらゆる業務を
データとして把握
ビジネス・テーマが生まれる
業務がITへITが業務へとシームレスに変換される状態
デジタル
フィジカル
人間主導で展開される
ビジネス・プロセス
人間とITが一体化した
ビジネス・プロセス
ビジネス・プロセスのデジタル化
デジタル・トランスフォーメーションへの対応(IT)
デジタル・トランスフォーメーション
ビジネス・プロセスのデジタル化
あらゆる業務をITで行う
開発すべきプログラムが爆発的に増大する
超高速開発
開発の自動化
クラウド
コンピューティング
アジャイル開発
DevOps
増大する開発や変更
のニーズに即応
運用やセキュリティなどの
付加価値を産まない業務
に関わる負担を軽減する
ビジネスの成果に直結し
現場が必要とするサービスを
ジャストインタイムで提供
ビジネス・スピードの加速や変化への即応力が向上
デジタル・トランスフォーメーションへの対応(ビジネス)
デジタル・トランスフォーメーション
ビジネス・プロセスのデジタル化
あらゆる業務をITで行う
あらゆる業務がデータとして把握できる
「過去」対応 「現在」対応 「未来」対応
原因究明
フォレンジック
説明責任
見える化
ガバナンス
戦術的意志決定
予測
最適化
戦略的意志決定
改革・改善活動やセキュリティ対応の適正化
デジタル・トランスフォーメーションとは何か
人間を前提に最適化された業務プロセスをITが支援
人間の観察と経験値に基づく判断と意志決定
人間の制約を前提にビジネスを最適化
ヒトと機械が一体となって事業目的を達成する
データと機械学習に基づく判断の自動化
トランスフォーメーション
Transformation/置き換える
ビジネス環境への対応 競争優位の確立
不確実性の増大・スピードの加速 常識や価値基準の転換
人間の制約を排除しビジネスを最適化
ITに求められる価値の重心がシフトする
Before DX時代のIT After DX時代のIT
人間が働く・ITが支援する ITと人間が一緒に働く
ITにできることは徹底してITに任せ
人間にしかできない目的やテーマ
の設定に人間は集中する
人間が働くことを前提に作られた
ビジネス・プロセスの効率や利便性
の向上をITが支援する
ITと人間がビジネス価値を創出
スピードとスケールを重視
変更に俊敏・継続的に進化
予測する・最適化する
ITが学ぶ・ITが判断する
人間がビジネス価値を創出
コストとパフォーマンスを重視
固定的で長期・安定稼働
処理する・記録する
人間が学ぶ・人間が判断する
ビジネス
役割
構築・運用
機能
知見・ノウハウ
エコシステム/プラットフォームを支える社会環境
所有 共有
シェア
共感
「所有」で豊かさを追求する社会
大量消費と所有の増大が価値の重心
「共有/シェア」で満足を追求する社会
所有から共有/シェアへ価値の重心が移行
水平分散型/自律連係型
垂直階層型/管理制御型
「限界費用ゼロ」社会への移行
オープンイノベーション
エコシステム
囲い込み戦略
オープンイノベーション:組織内部のイノベーションを促進するため、企業の内外で技術やアイデアの流動性を高め、組織内で生みだされたイノベーションを
組織外に展開し、それを繰り返すことで大きなイノベーションを生みだすこと。Henry Chesbroughハーバード大学・経営大学院教授
モノが主役の時代 サービスが主役の時代
「限界費用ゼロ社会」とは
138
 経済活動をより効率的に管理する新しいコミュニケーション・テクノロジー
郵便制度、電信・電話/管理型
水力、蒸気、原子力/集中型
蒸気船、鉄道、自動車、航空機/人間制御型
再生可能エネルギー/分散型
インターネット/自律型
様々な輸送手段の自動運転/自律制御型
IoT=ビッグデータ×AI
効率・自律・分散の追求
垂直階層型/管理制御型 水平分散型/自律連係型
経済革命を特徴づけてきた三つの決定的に重要な要素から成り立っている。
 経済活動により効率的に動力を提供する新しいエネルギー源
 経済活動をより効率的に動かす新しい輸送手段
「限界費用ゼロ」社会
適切な初期投資を行えば
生産にともなう増加分の新たな費用が
限りなく「ゼロ」になる社会 デジタル・トランスフォーメーション
により実現される社会やビジネスの姿
ジェレミー・リフキン
「両利きの経営」とDX戦略(1)
139
新しいビジネスモデルや商品・サー
ビスを生みだすために、いろいろな
組合せを試し、知の範囲を拡げる。
いま業績のあがっている事業領域の収益の確保と増大に注力し、
知の範囲を深化させる。
知の深化
知の探索
サクセス・トラップまたはコンピテンシー・トラップ
「知の探索」には手間やコストがかかるわりに、収益に結びつくかど
うかが不確実。そのため、収益の確保が見通しやすい「知の深化」に
偏りがちになってしまう。
経営レベルで 知の探索 と 知の深化 のバランスを調整する
1. 探索チームには、ビジネスに必要な機能(たとえば
開発・生産・営業)をすべて持たせて「独立性」を
保たせること
2. トップレベル(たとえば担当役員レベル)では、そ
の新規部署が既存の部署から孤立せずに、両者が互
いに知見や資源を活用し合えるよう「統合と交流」
を促すこと新規事業部署にはなるべく「知の探索」
を好きなようにやらせて、他方で「知の深化」との
バランスを取り、既存事業分野との融合を図る
1. 自社の定義する「ビジネスの範囲」を狭め
ず、多様な可能性を探求できる広い企業ア
イデンティティーを持つこと
2. 「知の探索」部門と「知の深化」部門の予
算対立のバランスは経営者自身が取ること
3. 「知の探索」部門と「知の深化」部門の間
で異なるルール・評価基準を取ること
「両利きの経営(東洋経済新報)」を参考に作成
「両利きの経営」とDX戦略(2)
140
知の深化
知の探索
サクセス・トラップ
コンピテンシー・トラップ
経営レベルで「知の探索」と「知の深化」のバランスを調整する
支援
Before DX
After DX
1. 「探索事業」が新規の競合に対して競争優位
に立てるような、既存事業の資産や組織能力
を突き止める。
2. 「深化事業」から生じる惰性が新しい取り組
みの勢いを削がないように、経営陣が支援し
監督する。
3. 「探索事業」を正式に切り離して、成熟事業
からの邪魔や「支援」なしに、成功に向けて
必要な人材、構造、文化、資本を調整できる
ようにする。
成功しているほど知の深化に偏って結局は、イノ
ベーションが起こらなくなる。
成功すればするほど深化に傾斜
「両利きの経営(東洋経済新報)」を参考に作成
ビジネス創出ニーズ
即応力・破壊的競争力・価値の創出
Before DX
投資対効果
Befor DX / After DX におけるIT投資の考え方
Before DX
全IT資産=投資総枠
原価償却
20%/年
ビジネス支援ニーズ
生産性向上・コスト削減・期間短縮
年間で投資可能な予算 効果次第で投資拡大
DX事業・DX案件とは
顧客:事業部門
内容:内製化支援
目標:事業の成功
デジタル・トランスフォーメーション事業とは
人間とITが一体となってビジネスを動かす
変化への即応力・破壊的競争力・価値の創出
変化に柔軟・迅速に対応し
ビジネスを成功させる
After DX
変化に俊敏に対応できる企業文化・体質を実現すること
ITをコアコンピタンスと位置付け事業部門主体で内製化
共創 または 協創
業績評価基準の転換
売上や利益での業績基準では評価できず、現場のモチベーションを維持できないから。
変わるビジネスとITの関係
開発・運用 開発・運用
少ない生産量(工数)で開発・運用のサイクルを高速で回転させる
現場のニーズにジャストインタイムで成果を提供し続ける
お客様との新しい関係
要望
要請
検討
企画
要件定義
仕様書
設計
開発
納品
検収
運用管理
保守
事業
部門
情シス
部門
SIer
IT事業者
提案
提言
開発と運用(DevOps)
検討
対話 決定
合意
要望
対話
内製化支援
技術力+労働力
事業
部門
情シス
Sier
IT事業者
変更・追加への要望
継続的対話
変革の7ヶ条
第1条・業績評価基準を事業戦略/事業目標と一致させる
売上と利益に固定せず事業戦略/事業目標の達成基準と評価を連動させる
第2条・事実を正直に伝えて議論する
忖度無用、自分たちの現実を真摯に土俵に上げて議論する
第3条・時代にそぐわない手続きやルールを廃止する
暗号化してメールに添付し平文でパスワードを送る など
第4条・スタンダードとなっているツールを使う
時代の思想や文化をツールを通して浸透させる
第5条・仕事の生産性を落とさない環境を提供する
最新のPCやMac、デスクトップの仮想化は使わない など
第6条・服装を”オープン“にする
職場の空気が変わる、変革を身体で感じられる
第7条・Intrapersonal Diversity(個人内多様性) を高める
ローテーション、社外のコミュニティや勉強会、対外的の奨励など
言葉で「危機感」を
煽っても現場は変わらない
できる人材は
どこにもいない
技術力 = 少ない手間で最大のパフォーマンスを発揮できる力
 実現したい機能を可能な限り少ないステップ数でコーディングできる
 クラウドを駆使してシステム運用できる環境を1日にいくつも構築できる など
既存SIモデルから脱却するための3つのシナリオ
7371万人
6773万人
▲568万人
生産年齢人口の減少
内製化へのシフト
短期離脱 専門特化 サブスクリプション・サービス
技術力の高いエンジニアで内製化
のためのスキル・トランスファー。
少人数を短期集中投入して離脱。
このサイクルを高速で回す。
AIやIoT、クラウド・ネイティブ
といった需要の伸びている専門領
域の専門家集団として、スキルを
集中、内製化を支援。
新しいサービスや技術を目利きし、
フレームワークやプラットフォー
ム、ツールを整備して提供し、長
期継続的に収益を増やし続ける。
エコシステム(生態系)とは何か
147
共通・共用
秩序やメカニズム
時間:長期間
形成:自律的・自然発生的
参加者:相互依存的(生存)
主導者:なし
自然界におけるエコシステム
共通・共用
秩序やメカニズム
時間:短期間
形成:意図的(企業が主導)
参加者:共栄共存的(収益の拡大)
主導者:排他的利益
ビジネスにおけるエコシステム
自律的・自然発生的 意図的(企業が主導)
プラットフォーム・ビジネスを成功させる3つの要件
ビジネス価値の明確化:
 テクノロジーではなく、Purpose
 魅力的なVisionによる求心力
エコシステムの構築:
 調整力より、リーダーシップ
 囲い込みからオープン・イノベーション
圧倒的ビジネス・スピード:
 外注ではなく内製
 アジャイル開発×DevOps×クラウド
Purpose
Vision
Speed
プラットフォーム・ビジネス
ビジネス・モデル × ビジネス・プロセス × 事業戦略
共創とプラットフォーム
149
価値を生産 価値を消費
交換価値
購買
グッズ
ドミナント
ロジック
企業と顧客/パートナーが共創によって、価値を創り出す関係が築かれる
価値を共創
価値を共創
交換価値
文脈価値
使用価値
サービス
ドミナント
ロジック
顧客による使用情報の継続的入手
ソフトウェアの更新、新たなサー
ビスの提供による価値の拡大
January 2016 DAIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー別冊を参考に作成
ビジネス価値の明確化×エコシステムの構築×圧倒的ビジネス・スピード
プラットフォームの事例:エーザイ・認知症エコシステム
認知症データ・プラットフォーム
 研究開発・治験・臨床等で得た質の高いデータ
 気付きや意味を引き出すデータ・サイエンス
 使いやすさ(UI/UX)と組合せの容易さ(API)
認知症の当事者と家族
医療従事者等
当事者情報 予知・予防情報
大学・研究機関 ベンチャー企業
関係省庁 医師会
小売業
自動車メーカー
フィットネスクラブ
保険会社
診断ツール
介護サービス
医療機関
自治体
プラットフォームの事例:エムスリー株式会社
 日本最大級の医療従事者専門サイト「m3.com」を運営
 日本の臨床医の約9割にあたる28万人以上の医師会員と日本の薬
剤師の半数超にあたる16万人以上の薬剤師会員等に対し医療関
連情報を提供し、マーケティング支援サービス等を提供
 日本のみならず米国・英国・欧州・中国・インドなど海外への事
業展開を積極的に進めており、全世界の医師の50%程度となる
550万人以上の医師会員・パネルを有し、様々なサービスの展開
エムスリー株式会社
ハブ型社会からメッシュ型社会へ
152
メッシュ型社会 ハブ型社会
 情報の非対称性・権力の偏在
 情報伝達に伴うタイムラグの拡大
 仲介による情報伝達コストの増加
 情報の双方向性・権力の分散
 情報伝達に伴うタイムラグが発生せず
 仲介を無くすことで情報伝達コストが低減
シェアリング・エコノミー ホスティング・エコノミー
安い社会コストとフラット化 高い社会コストと階級化
DXを支えるテクノロジー
アプリケーション
プラットフォーム
インフラストラクチャー
デバイス
AR(拡張現実) / VR(仮想現実) / MR(複合現実)
Augmented Reality / Virtual Reality / Mixed Reality
ディープラーニング(深層学習)と関連技術(深層強化学習/DQN、敵対的ネットワーク/GANなど)
Deep Learning
ブロックチェーン
Block Chain
HTAP(OLTP/業務系・基幹系とOLAP/分析系の実行基盤を統合)
Hybrid Transaction and Analytics Processing
LPWAネットワーク
Low Power,Wide Area Network
5G通信
5th Generation
エッジ・コンピューティング(デバイス側での学習や推論/高機能演算)
Edge Computing
量子コンピュータ
Quantum Computer
〜2017 2018 2019 2020 2021〜
システム・アーキテクチャーの変遷
パブリック・クラウド
オンプレミス
エッジ
サイロ・システム
ハイブリッド・クラウド
3層アーキテクチャー
クラウド・テクノロジーをベースとしたシステム
Microsoft Azure Stack、Amazon Outposts、Google GKE-Onpemなど
CPUの高性能化
+AI機能(機械学習)
仮想マシン化による
システム資源の集約
DXを実現する4つの手法と考え方
デザイン思考
リーン・スタートアップ
アジャイル開発
DevOps
デザイナー的なクリエイティ
ブな視点で、ビジネス上の課
題を解決する
最小限の機能に絞って短期間
で開発しフィードバックをう
けて完成度を高める
ビジネスの成果に貢献するシ
ステムを、バグフリーで変更
にも柔軟に開発する
安定稼働を維持しながら、開
発されたシステムを直ちに・
頻繁に本番環境に移行する
イノベーションの創発
ジャスト・イン・タイム
での提供
イノベーションと
ビジネス・スピード
の融合
変化に俊敏に対応できる企業文化・体質を実現すること
最適な解決策を見つけ出すためのデザイン思考
156
共感
Empathize
定義
Define
概念化
Ideate
試作
Prototype
検証
Test デザインするときの
思考方法を使って
ビジネスや社会の問題を
解決するための思考方法
新規事業の成功確率を高めるリーン・スタートアップ
157
Idea
Code
Data
構築
Build
学習
Learn
計測
Measure
素早くコードを書く
素早く学習する
素早く計測する
アイデア検証のための
MVPを短期間で作成
MVP:Minimum Viable Product
MVPを顧客に提供して
その反応を観察しデータを収集
データを分析し
MVPを改善
新規事業開発の
成功確率を高めるための
マネージメント手法
Legacy ITとModern IT
DXのシステム実装
生産管理 販売管理
会計管理 人事管理
アプリケーション連携 ストリーミング処理 機器認証 個人認証
機械学習 ビジュアライズ 機器制御 ・・・
アプリケーション
DXプラットフォーム
ERPシステム
生産工程管理
機械制御
交通管制
自動運転
物流管理
自動倉庫 ・・・
店舗管理
在庫管理
統合データベース
DX事業の類型
プラットフォーム
ソフトウェア製品
ビジネス・サービス
コンサルティング
システム
インテグレーション
共同事業
内製化支援
コーチ・研修
IT
アウトソーシング
スキル提供
工数提供
個別受託 サービス
特化型SI
DX事業
従来型事業
SIビジネスの変革を牽引するトレンド
デジタル
トランス
フォーメーション
デジタル
ディスラプション
IoT/CPS
アジャイル開発
クラウド・ネイティブ
DevOps
サイバー・セキュリティ
インフラやプラットフォー
ムの構築や運用の手間や負
担を減らし、アプリケー
ション開発・変更のスピー
ドを加速
ビジネス環境の変化
に即応し、必要シス
テムをバグ・フリーで
開発
いまの事実をデータで捉え、
人工知能の技術で最適な答
えを見つけ出し、ビジネス
を動かす、これからのビジ
ネス・フレームワーク
開発→本番を繰り返しても
安定稼働が保証される開発
や運用についての取り組み
境界防衛モデルから信頼構
築モデルへの転換。認証基
盤、暗号化、セキュアプロ
グラミングなどによる対応
ビジネスの成果に直接・迅速に貢献
I
T
と
ビ
ジ
ネ
ス
の
一
体
化
を
推
進
共創
デザイン思考
働
き
方
改
革
業
績
評
価
基
準
の
変
更
製品やサービスの市場投入までのプロセス:これまで
162
研 究 開 発 事業化
市場
投入
 高度な専門性
 注力する技術領域の明確化
 仕様の確定と標準化
 生産工程の改革
 コストダウン・品質の改善
 仕様へのフィードバック
プロダクト開発 プロセス開発
製品やサービスの市場投入までのプロセス:これから
163
開 発
事業化
市場
投入
開 発
事業化
市場
投入
開 発
事業化
市場
投入
研究
研究
研究
タイムリーに最小単位の製品・サービス
を市場投入していく見極めと、それを可
能にする仕掛けが必要
アジャイル ← DevOps ← リーン・スタートアップ
プロダクト・イノベーション プロセス・イノベーション
研究を加速するためにライフサイクルの
シフトを視野に入れて多分野横断でプロ
ジェクトを推進
クラウド
モバイル
IoT
サイバー・フィジカル・システム
Ecosystem Enabling Platform
2000〜
2010〜
2015〜
人工知能
2015〜
インターネット 1990〜
テクノロジーが変えるこれからの社会基盤
164
社会 経済
文化
コンピューター
1950〜
インターネット
クラウド
人工知能
小型・高性能化
価格破壊
ITリテラシーの向上
・・・
・・・
常識崩壊の時代
165
これまでの常識
 リアルな人と人のつながり
 規模や資産による競争力
 地理的距離や時間の制約
これからの常識
 デジタルな人と人のつながり
 資産のオープンな共有
 地域を越えたリアルタイム性
デジタル技術
Digital Technology
ITとの正しい付き合い方
166
思想としてのIT
ビジネスの変革と創造
仕組みとしてのIT
業務プロセスの効率化と実践
道具としてのIT
利便性の向上と多様性の許容
商品としてのIT
収益拡大とビジネスの成長
ビジネス
経営と業務プロセス
ビジネス
プロフェッショナル
ITプロフェッショナル
商品としてのITの作り方
167
思想としてのIT
ビジネスの変革と創造
仕組みとしてのIT
業務プロセスの効率化と実践
道具としてのIT
利便性の向上と多様性の許容
商品としてのIT
収益拡大とビジネスの成長
ビジネス・モデル
使い勝手や見栄えの良さ
ビ
ジ
ネ
ス
・
プ
ロ
セ
ス
ITと一体化した「これからのビジネス」
“uberist”になるための実践のステップ
168
3つの原則
課題の実感 トレンドの風を読む 試行錯誤
ステップ
1 戦略:ビジネス・モデル
あるべき姿と
シナリオを示す
ステップ
2 作戦:ビジネス・プロセス ITの可能性を
最大限に活かす
ステップ
3 戦術:使い方や見栄え
新しい常識で
選択肢を模索する
戦略・作戦・戦術とIT
169
思想としてのIT
仕組みとしてのIT
道具としてのIT
商品としてのIT
革新
利便
効率 収益
戦略
strategy
作戦
Operation
戦術
Tactics
スマートフォン、ワープロ、
電子メールなど
販売管理、生産管理、PLM、SCMなど
ITを前提とした
 新しいビジネス・モデル
 ワークスタイル
 顧客創造 など
ITを駆使した
 オンライン・ゲーム
 証券・金融サービス
 クラウド・サービス など
ビジネス・モデル
ビジネス・プロセス
使い勝手や見栄え
「道具としてのIT」から「思想としてのIT」への進化
ビジネス
ビジネス
IT
IT
1960年代〜1980年代 1990年代〜2000年代 2010年代〜
道具としてのIT
仕組みとしてのIT
思想としてのIT
ビジネス+IT
(ITと一体化したビジネス)
商品としてのIT
ビジネスのデジタル化
ビジネス
ビジネス
IT
IT
1960年代〜1980年代 1990年代〜2000年代 2010年代〜
ビジネス+IT
(ITと一体化したビジネス)
商品としてのIT
SoR System of Record
結果を処理するシステム
SoE System of Engagement
結果を創出するシステム
文化
対立
DXによる新規事業創出組織に求められる資質
172
1. 企業会計の基本を理解しており、事業計画立案やレビューに際して貸借対照表および損益計算書を元に検討ができること。
2. 既存の製品・サービスとの比較検討に際して、ユーザー視点に立ち、中立的かつ客観的に考えることができること。
3. ユーザーが満足しよろこんでお金を支払う気になるレベルの製品・サービスの機能や品質を実現できる技術および体制を持つこと。
4. ゼロからイチを創るセンスを持ち、かつ事業が軌道に乗せるまでやり切るパッションと責任感をもつこと。
5. 既存のしがらみを一旦忘れ、物事をシンプルに考え、整理できること。その上で既存のしがらみを打破できること。
6. 正解がないことに挑むことを理解し、正解が誰もわからない前提で仮説検証サイクルを回すマインドがあること。自分の中に軸を
持って自分の頭で考えを整理することができること。
7. 過度な投資を志向するのではなく、リーンスタートアップを実践できること。
8. 市場規模の予測をリーズナブルにできること。また、予測した市場規模に対する獲得目標シェアを実現可能性を保守的過ぎずアグ
レッシブ過ぎずに考えらえること。
9. 売上だけでなく、むしろ利益を主眼に事業計画を検討し、事業が軌道に乗るまでのキャッシュフローを見積もることができ、また
損益分岐点を超えた後の営業利益率を高めるプランを描けること。
10.自社だけで製品・サービスを開発・提供できない場合には、必要十分かつ最適な最低限のパートナーを選び、交渉し、双方が十分
な利益を得られる事業構造を構築できること。むやみやたらにステークホルダーを増やさないこと。
11.開発だけでなく、維持保守および運用に関して、低コストで必要十分な体制を構築できること。
12.グローバル展開を視野に入れるが、まずは特定の市場において利益を得られる事業立ち上げを考え、実践できること。
13.現状の否定に終始することなく、自ら未来を切り開くことを志向し、その意気込みや構想、計画について、ステークホルダーから
共感および同意、賛同を得るための論理的説明ができること。
14.うまくいかないことを他責にしないこと。阻害要因がある場合、それを自ら取り除くことができること。
15.変化に柔軟に対応できること。間違いや失敗を早い段階で自ら認め、必要なピボットができること。
16.様々な視点を持つ多様なアドバイザーを持ち、様々な意見に対して真摯に耳を傾けられること。反論されても折れない心を持つこ
と。
17.焦らず余裕を持つこと。努力や自己犠牲をアピールせざるを得ない状況に追い込まれることのないように振る舞えること。
18.うまくいかない状況となった場合に、傷が浅いうちに止める決断ができること。あらかじめ決めた撤退要件に従うことができるこ
と。
19.プラットフォーマー、エコシステム、データを持つ者が勝ち、マイクロサービスが売れる、等の流行り言葉、バズワードに惑わさ
れることなく、事業計画を立案できること。
20.そして、人に好かれる愛嬌を持つこと。困った時に助けてくれる応援団を持つこと。孤軍奮闘とならないこと。あのひとのプロ
ジェクトに参加したい、あの人のためなら一肌脱ぎたいと思われる人間的な魅力を持つこと。
21.上記20項目を意識しながらも、それでも「人々のためになることを自分が信念を持って創る。」という強い想いを通すために必要
な場合には、キチンと「NO!」と言えること。
デンソー・MaaS開発室長・成迫 剛志
新規事業やイノベーションは「手段」に過ぎない
目的
問題を解決すること
深刻度×影響度×関心度
手段
ビジネスモデル
ビジネスプロセス
新規事業 イノベーション
合理的に目的を実現すること
「手段」と「目的」をはき違えるな!
 イノベーションの創出
 新規事業の開発
 ビジネス・モデルの転換
 AIを活用する
 IoTビジネスを実現する
 クラウドで稼ぐ など
手段
であって目的ではない
 何が問題なのか
 何を解決すべきなのか
 何を目指すべきなのか
あるべき姿
 10年後の自分たちの事業
 お客様が実現すべき事業
 解決したい社会課題 など
できること・できそうなこと
目的
は自分たちで作り出す
未来をどうするかは
自分で決める!
事業戦略を考える
自分たちの事業モデルを
破壊するものは何か?
自分たちの事業モデルを
どのように変革すればいいのか?
事業戦略
DX、共創、クラウドネイティブなど
自分たちの未来は
どうあるべきか?
まずは、何をすればいいのか?
生産性を高める
 VDIを使わない。最新・ハイスペックのMacやWindowsを使う。
 社内の電子メールをやめる。TeamsやSlackなどのチャットを使う。
 時間のかかる手続きや書類をなくす。日報や週報などの報告や管理書類を徹底して削減する。
世の中のデフォルトを普通に使う
 使えるクラウド・サービスを制限しない。Google Drive、Box、GitHub、Jiraなどを使う。
 MS Officeをやめる。Office 365 や G-Suite を使う。
 スポーク・アンド・ハブ・ネットワークをやめる。ゼロトラスト・ネットワークにする。
日常の当たり前を見直す
 時代にそぐわないルールを廃止する。ZIPファイルを暗号化して添付+平文でパスワード送付など。
 服装をオープンにする。適材適所、TシャツやGパンもOKにする。
 出社が当たり前をやめる。オンライン会議を前提にし議事録はオンラインでリアルタイムに共有する。
いま前提としている常識を新しい常識に置き換える
 アジャイル開発、DevOps、クラウドをデフォルトにする。
 業績評価基準が売上と利益だけというのはやめる。事業や顧客に合わせて評価基準を多様化させる。
 外部研修、コミュニティ、勉強会への参加を制限しない。積極的に支援し、自らも主導する。
中小企業におけるDXの実践
中堅・中小企業のはじめの一歩
ITに関わる予算を半減させる
資産を経費化して手もとのキャッシュを厚くする
安全・安心なリモートワークを短期間で実現する
クラウド・サービスを徹底して使い倒す!
 独自性の低い業務は、ほとんどがクラウド
で提供されている
会計/経理・人事/給与・販売/営業・EC/決済・
生産管理・オフィスなど
 独自性の高い業務は、クラウドにある部品
を組み合わせて作ることができる
 多くが従量課金なので、仕事量や従業員数
の変動に柔軟に対応できる
 セキュリティ対策の大半を任せられる
 自分たちでシステムを作るための道具が充
実している
うまい
やすい
はやい
中堅・中小企業の次の一手
ITに関わる予算を半減させる
資産を経費化して手もとのキャッシュを厚くする
安全・安心なリモートワークを短期間で実現する
クラウド・サービスを徹底して使い倒す!
うまい
やすい
はやい
ITで売上を増やす
キャッシュを活かして事業の自由度を高める
安心・安全なネットワークで働き方を変革する
クラウド・サービスを事業の基盤にする!
売上のため
利益のため
 資産から経費へ
 IT関連予算の軽減
 業務の効率化 など
 新規事業への参入
 ブランド価値の向上
 新規顧客の獲得 など
クラウド利用の
ノウハウを蓄積
外注丸投げ
からの脱却
作らない/買わない
システムへの移行
自分たちで作る
自分たちが主導する
DX実現のための3つのステップ
1. 自分たちは何を解決したいのか、何を実現した
いのかを決める
まずは目的を決める、手段を使うことを目的としない
2. 「うまい、やすい、はやい」デジタルを選択肢
のひとつに、解決策を模索する
デジタルは、解決策の一手段。魔法の杖ではない
3. 外部に頼らず自分たちで使って、ノウハウを蓄
積する
分からないなら、分かるようになる。分からないままに他人に任せない
DXの実現とは、このような取り組みの結果
魔法の杖ではない
共創について
「共創」の3タイプ
182
共創
Co-Creation
提供者 顧客
?
? ?
双方向の関係 共有の関係 連携の関係
「共創」ビジネスの実践
共創
Co-Creation
お客様やパートナーと共に
オープン・イノベーションに取り組み
新たな顧客価値を生みだすこと
顧客の新たなコアコンピタンスの創出
情報システムの
内製化
ビジネス・プロセスの
近代化
ビジネス・モデルの
創 出
支援者として(当事者にはなり得ない)
スキル・トランスファー デザイン思考
リーンスタートアップ
クラウド利用の促進
アジャイル・DevOps
「あるべき姿」の提言
模範と実践
プラットフォーム
デジタル・トランスフォーメーションのBefore/After
人間とITが一体となってビジネスを動かす
変化への即応力・破壊的競争力・価値の創出
ITは競争力の源泉、投資対効果で評価
新規性と俊敏性の確保
アジャイル+DevOps
プラットフォーム
After DX
事業を変革するIT
内製
主導
試行錯誤を繰り返し何をするかを見つける
正解が予め決められない
非連続的な打ち手の実践
高速な試行錯誤のループ
ITについての知識やスキルの不足
共 有
実 証
改 善
共創とはDX実践の伴走者となること
共創の実践サイクル
共 有
課題・知識・ビジョン
達成すべき事業の成果
実 証
仮説検証、試行錯誤
現場フィードバック
改 善
データによる評価
現場での即決即断
お客様とチーム
高速に繰り返す
デジタル・トランスフォーメーション
事業
経営
クラウド
資源
DevOps
運用
「共創」の目的
共 有
実 証
改 善
アジャイル開発
開発
お客様が
変化に俊敏に対応できる企業の文化や風土へ変革
できるように主導・伴走する
圧倒的な技術力 信頼される人格 お客様についての理解
「一緒に取り組みたい」と相手に惚れさせること
高速
回転
ITの役割の変化
支援
人間主体でビジネスを動かしITが支援する
生産性向上・コスト削減・期間短縮
ITは合理化の手段、コスト削減で評価
目的と達成基準を明示すれば
専門家に任せることができる
Before DX
人間とITが一体となってビジネスを動かす
即応力・破壊的競争力・新たな価値の創出
ITは競争力の源泉、投資対効果で評価
新規性とスピード
事業部門が責任をもって主導し
内製化 と 共創 で対処する
After DX
省力化とコスト削減
事業を支えるIT 事業を変革するIT
達成基準と手段を予め決定できる 達成基準と手段を予め決定できない
内製化×共創の必要性
人間とITが一体となってビジネスを動かす
即応力・破壊的競争力・新たな価値の創出
After DX
事業を変革するIT
達成基準と手段を予め決定できない
高速な試行錯誤と改善を繰り返し
チーム一丸となり正解を探索する
 相互信頼に裏打ちされたオープンなコミュニケーション
 ビジョンや課題、ノウハウや知識の完全な共有
 自律したチームによる継続的な改善
内製化 共創
insourcing co-creation
 責任の所在を明確にする
 開発や改善のスピードを担保する
 実践的な知識やノウハウを持つ
 圧倒的な技術力を手に入れる
 異なる価値観や視点を手に入れる
 ノウハウやスキルの不足を補う
共創の本質
背景
この状況に対処するには、自分たちもまた、多様性を高め、変化に俊敏
対応するための圧倒的ビジネス・スピードを求められる。しかし、単一
の企業文化の中だけで、これらを担保することは容易なことではない。
不確実性の高まり、多様性の拡大、変化の加速
定義 リーダーシップ × 共有 × 自律 = 業績の改善/向上
確固たるリーダーシップのもと、全てをオープンに共有し、相互の信頼
を土台に、自律したチームとして、業績の改善/向上に貢献すること。
ビジョンの共有
共創に関わる全員(お客様も自分たちも)が、業績の改善/向上のために目指すべきゴー
ルとビジョンを深く理解し、これを共有すること
知識の共有
スキルやノウハウ、課題や悩み、意見や思いなどを、同じゴール/ビジョンを目指す仲間
として、オープンに共有すること
リスクの共有
成果だけではなく、失敗やリスクも共有し、それぞれにとっての成果/リスクを完全に共
有すること
After DX 受託開発ではできない
人間とITが一体となってビジネスを動かす
即応力・破壊的競争力・新たな価値の創出
After DX
事業を変革するIT
達成基準と手段を予め決定できない
高速な試行錯誤と改善を繰り返し
最適解を探索しなければならない
要求をあいまいさなく定義することが難しい 試行錯誤が不可避
要件全体を定義することが困難なのに、定義したこととして発注しなければならない
手続きの効率化のため発注単位を大きくまとめる 変化に即応できない
実際に動く成果物を確認するまでにかなりの時間がかかる(開発作業中は変更できない)
作業量(工数)の見積を作る そもそも工数が読めない
作業量の見積が困難であるにもかかわらず人月単価×期間(月数)による見積を作る
要求する人とシステムを作る人は遠く離れている 現場感覚がない
一連の作業は分業化、伝言ゲームで現場の現実を理解できず、臨機応変な対応もできない
DXとは、こんな会社に変わること
現在、窓口業務に20分かかっている。これを顧客が
我慢できる限界である3分にすれば、満足度は向上
し、対応する職員は、他の仕事に時間を割ける。ど
すれば、いいだろう?
手続きのために、郵送で大量な紙の書類をやり取り
しなければならない。また、記載の不備があれば、
また郵送で送り返し訂正を求めるとともに、電話で
のサポートも必要だ。このようなやり方を辞めて、
全てオンラインで完結させ、ユーザーの不便を解消
し、人手と時間と劇的に短縮するには、どうすれば
いいのだろうか?
いまの人月積算型の工数提供ビジネスでは、十分な
利益を確保することができない限界に近づきつつあ
る。これまでも言われ続けていたが、解決策の決め
手が見つからない?どうすればいいのだろうか?
常識を否定する/疑う
過去の正解や常識が変わっている。新しい常
識を前提に手順や仕事の内容を再定義する。
最新のテクノロジーを使い倒す
最新のテクノロジーは、既知の課題のほとん
どを解決している。それらを積極的に使うこ
とで、意外なほど簡単に解決できる。
とにかくやってみる
頭で考えて答えを出すのではなく、使ってみ
て、試行錯誤して、答えを出す、そして解決
するまでやり抜く。
こういうことが当たり前にできる
企業の風土や文化へ変革すること
After DX 受託開発ではできない
人間とITが一体となってビジネスを動かす
即応力・破壊的競争力・新たな価値の創出
After DX
事業を変革するIT
達成基準と手段を予め決定できない
高速な試行錯誤と改善を繰り返し
最適解を探索しなければならない
ユーザーが
説明した要求
システム設計者
の理解
エンジニアが
作ったプログラム
ユーザーが本当に
必要だったもの
ユーザーへの
請求金額
内製化の事例:クレディセゾンのサービス「お月玉」
開発費用:6人×3ヶ月=人件費 約1000万円
スピード:アップデート 10分〜
事業成果:利用者数・利用金額ともに劇的増加
 1億円以上?
 最低でも数日
 コミットなし
競合 or 共創?
内製化の事例:株式会社フジテレビジョン
数万人が同時に視聴できる配信環境を 3 週間ほどで構築
AWS Elemental MediaStore と Amazon CloudFront は、CMAF-ULL の超低遅延配信に必要な技術と
大規模配信に対応し、それをマネージドサービスとしてすぐに利用できる環境や、配信規模に応じたス
ケーリング、障害発生時の切り替え対応などの煩雑な運用業務からの解放してくれた。
https://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies/fuji-tv/?fbclid=IwAR3bdoRp-sdBrOe_1I6JcALo5vHFzzO-tBTQ1wL4us1FLhcOIpzXax7bY3o
競合 or 共創?
共創の事例:トラスコ中山 MROストッカー
工場内の生産現場や建設現場などで使用される工具やヘルメット、手袋などのプロツール(工場用副
資材)の調達サービス。
トラスコ中山の資産として、よく使用されるプロツールを予め現場に設置された棚に取りそろえてお
き、ユーザーが使用した分だけの料金を“富山の置き薬”のように請求する。在庫の補充、請求は販売
店経由で行うため、ユーザーは在庫を保有せずに、必要なときに必要な分だけ商品を利用することが
できる。しかも、注文をしなくても欲しいときに直ぐ手に入る利便性は、他社にはない圧倒的な魅力
となっている。
的確な需要予測とタイムリーな物量が不可欠であり、デジタル・テクノロジーを駆使しなければ実現
できないため、トラスコ中山が、ITベンダーであるSAPと一緒になって創り出した新しいビジネス・
モデル。SAPでは、このような取り組みを「Co-Innovation」と呼び、世界中で様々な企業と同様の
取り組みを行い、事業収益に大きく貢献している。
DXの実践
DX本部やDX推進室など
DX戦略
事業部門
事業部門
事業部門
 「DX」が、できるところないでしょうか?
 お願いします、是非やりましょう!
 予算を付けます、お手伝いします!
事業部門を巻き込むという考え方
事業部門
事業部門
事業部門
DX戦略=経営戦略/事業戦略という考え方
経営
DX本部やDX推進室など
DX戦略立案支援
プロデュース
デジタルを前提に
自分たちの事業を再定義
 事業目的
 収益構造
 市場や顧客 など
DX戦略
DX戦略の位置付け
DXという魔法の杖はない
社会の空気に迫られた
漠然とした不安
情報のつまみ食いによる
浅い考察
上からの何とかしろよの
追い詰められた感
はやり言葉
で拙速に解決しようとする
自分たちは、何を解決したいのか、何をしたいのか?
それらをはっきりとさせることが、全てに優先する。
 DXが流行だから乗り遅れてはいけないと焦る事業会社
 このブームに乗じてビジネスのチャンスを拡大しようとするITベンダー
 そんな世の中の流れに乗じて視聴率や購読者を増やそうとするメディア
DXの本質から離れ
ムダにヒートアップ
させている
AI
5G
DX サブスク
IoT プラットフォーム
サービス化
 AIで何ができるでしょうか?
 5Gはどんな分野で使われるようになるのでしょうか?
 DXに取り組むには、何から始めればいいのでしょうか?
予め用意された正解はない
自分が何をしたいかによって
答えは変わってしまう
テクノロジーを実装する3つのステップ
解決すべき課題をあきらかにする
 放置できない脅威
 これさえ解決できれば突破できること
 是非とも実現したいこと など
課題を解決するための戦略を描く
 課題の原因と解決方法についての仮説
 解決方法に至る総合的な物語
 事業への影響や効果 など
戦略を実践するための手段を組む
 ビジネス・モデルとビジネス・プロセス
 組織や体制、業績評価基準や報酬制度
 技術やITサービス、製品や店舗 など
デジタルが前提を知るため
 人々の振る舞いや価値観の変化
 社会が要求する時間感覚の変化
 技術の進化による最適解の変化
 課題の存在に気付く感性
 戦略を描く視点の多様化
 最適な手段を選ぶ目利力
事業の成果に貢献
DXの実践とは、デジタルが前提の社会に、企業が適応できる能力を獲得すること。
Purpose/存在意義を貫くため
なぜDXやトレンドを知る必要があるのか
テクノロジーを受け入れる前提条件 (1)
200
1900 1913
米・ニューヨーク 五番街
なぜ、短期間のうちに、これほど劇的に変わってしまったのでしょうか?
製品:新しい技術を使い馬車をしのぐ利便性とコスト・パフォーマンスが実現できたから
インフラ:既に馬車のための道路が整備されていて、そのまま自動車の通行に使えたから
テクノロジーを受け入れる前提条件 (2)
201
なぜ、両者にこれほど大きな差が生まれてしまったのか?
Google Glass Apple Watch
一般消費者向けの販売中止 世界で一番売れている時計
製品:両製品共に新しい技術を使い、これまでには無い機能や利便性を実現した
Google Glass:あきらかに不自然(統制環境/工事現場や整備工場などならおかしくない)
Apple Watch:違和感なく自然。腕時計の習慣は元々あって、時計が変わっただけ
DX実践の3ヶ条
1. 本質の追求を怠らない。自分たちの視点や常識を増やし、
感性を磨くこと
 言葉を知って「知ったつもり」にならず、本質を追究する
 ITベンダーやメディアの煽るはやり言葉は先ず疑え
2. 一般化された方程式はない。まずは、自分たちの存在意義
を確認し、課題/テーマを設定して戦略を描くこと
 世間の「役に立つ」は、自分たちにとっては「役に立たない」ことが多い
 他社の成功事例は、自分たちのしたいことや解決したいことを貶める
3. ウチの会社は難しいと考えてはいけない。DXの実践は、
自分たちの身近なことから取りかかること
 まずは、目の前の「面倒」、「おかしい」、「冗談じゃない」に向きあう
 正しいことを自分で実践し、それを発信せよ!共感者が閾値を超えれば雪崩が起こる
ビジネスを生みだすための着眼点
このテクノロジーを使って、
何かできないだろうか?
 社会課題を解決すること
 新規事業を実現すること
 業務を効率化すること など
この課題を解決するために
どのテクノロジーが使えるだろうか?
 解決すべき社会課題は何か?
 実現すべき新規事業は何か?
 効率化すべき業務は何か? など
手段から考える
思考法
課題から考える
思考法
イノベーションを実装するための2つの視点
テクノロジー
制度や規範
価値観や評価
行動様式
社会システム
発明や発見
製品やサービス
スキルやノウハウ
テクノロジーのイノベーションは社会システムに先行する
テクノロジーのイノベーション
が社会や企業に価値を生みだす
テクノロジーのイノベーションを実装するには
社会システムのイノベーションをすすめなくてはいけない。
社会システムのイノベーション
テクノロジーのイノベーション
イノベーションを阻む要因:既得権益、既存制度、習慣、行動様式など
デジタル戦略の3つの公理
課題から考えなければ、事業の成果には結びつかない。
公理1
既存の常識を先行して変革しなければ、新しいことは受け入れられない。
公理2 自律したチームを単位とした組織でなければ、デジタル戦略は機能しない。
公理3
手段やツール、あるいは「いまできること」から考えてしまうと、解決策の選択肢は制約され、
成果もまた限定的、あるいは、成果に結びつかない。
デジタルの本質であるレイヤ構造化と抽象化は、新たな組合せを容易にすることであり、それ
に対応する組織もまた、同様の構造を持たなければ、対処できない。
既存の制度や暗黙の了解、習慣や思いこみを改めることを先行する、あるいは、並行して行わ
なければ、デジタル戦略を社会や社内に受け入れてもらえない。
「課題」とは何か
調査をして課題を見つける
調査で見つけられるのは問題 =経営や事業にネガティブな影響を与える事実
是非とも実現したいあるべき姿と現実とのギャップ
思いこみ、情熱、決意
問題×意欲 =絶対に解決する!という意志
DXの戦略と戦術
デジタライゼーション
デジタイゼーション
ビジネス・モデルや
業務プロセスやの変革
デジタル領域
人間領域
企業や組織の文化や風土の変革
事業目的や経営のあり方の再定義
既存のビジネス・モデル
や業務プロセスの再定義
レイヤ構造化/抽象化
アンバンドル/リバンドル
課題 解決策
戦術的視点:個別の事業課題への対応
戦略的視点:全社的仕組み作りの対応
IT企業とデジタル企業
208
デジタル企業
IT企業
ITリソースを提供する
ITを前提に事業の成果に貢献する
SI事業者やITベンダーなど
共創事業
プラットフォーム
事業
個人力
組織力
ノウハウやスキル、人のつながりなど
規模や人数・バックアップ能力など
実
装
力
・
実
践
力
マ
ネ
ー
ジ
メ
ン
ト
力
デジタル・リテラシーの3段階
209
レベル 3
レベル 2
レベル 1 デジタルの役割や価値を理解し
ている
専 門
実 践
基 礎
自分でシステムを作れるスキル
を持っている
ITの専門的なスキルを持ち、設
計や開発、運用などができる
DX人材
デジタル・リテラシー
 経営や事業の現状を俯瞰、整理して、
課題と原因を定義できる。
 経営者や事業部門が示した事業課題
を考察し、課題の精緻化や明確化を
支援できる。
 デジタル技術やデジダル・ビジネ
ス・モデルについての広範な知見を
有している。
 デジタルについての知見を生かして、
事業課題を解決する戦略を描ける。
 描いた戦略の実践を主導、または事
業責任者の伴走者として支援できる。
ビジネス
レベル3 専 門
レベル2 実 践
レベル1 基 礎
デザイン データ
課題の発見と定義
戦略策定
コミュニケーション
プレゼンテーション
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など
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