2019/11/23 JJUG CCC 2019 Fall
「多言語対応の仮想マシンGraalVMが照らす未来」のセッションスライドです。
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オラクル社からGraalVMというOSSプロダクトが発表され、話題を呼んでいます。GraalVMは、Javaで書かれたJITコンパイラ、Graalを搭載しています。さらに、言語実装用のフレームワークTruffleを提供しており、そのフレームワークを使って実装したJavaScriptやRuby、Pythonなど他の言語を、GraalVMは高いパフォーマンス実行できます。GraalVMを多言語対応の仮想マシンと呼ぶ理由です。加えて、それらすべての言語間で、相互に呼び出しができます。また、ネイティブイメージを作成し、JVMを利用せずにアプリケーションを実行できます。MicronautやQuarkus、Helidonといった最新のフレームワークが、この機能を利用して起動時間の短縮を図っています。ともすれば、GraalVMとは、ネイティブイメージを作成するためのものである、というイメージを持たれている方もいるかもしれません。しかし、GraalVMが持つパワーは、それだけではありません。このセッションでは、上述のGraalVMの概要の説明やデモに加え、単にGraalVMの使い方に留まらず、GraalVMによって今後何が実現されるのか、世界でのGraalVMの活用事例、Java on iOSとの関連、といったことお話しします。